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無麻酔歯石除去(スケーリング)は危険がいっぱい!

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皆さんこんにちは。 今回は巷で行われるようになった無麻酔での歯石除去が、結果としてどのような悪影響につながるか お話ししたいと思います。

ワンちゃん、ネコちゃんは人と違う点として口腔内疾患の中で虫歯は少なく、歯周病が圧倒的に多いことです。
歯周病の進行により、歯の根が膿んで顔が腫れたり、顎の骨が溶け骨折する場合もあります。
また心臓を始め、腎臓など主要臓器に悪影響を及ぼし、時には命に関わる病気になってしまうことがあります。

本来歯周病は麻酔下での歯垢歯石除去により治療します。 歯科専用レントゲンや器具を用いて歯周病評価を行い、歯垢歯石を超音波スケーラーで除去します。必要があれば抜歯をします。
歯石を除去しただけだと歯の表面に細かい傷がついたままになり、処置後歯垢歯石がつきやすくなるので 研磨剤で歯面を磨き、最後に歯石をつきにくくするコーティングまで行います。

ここまでしないと治療にならず、この過程を行うには麻酔が必須です。
この麻酔が必要になることが飼い主様に抵抗感があり、安易に無麻酔で歯石が取れる方向に流れやすい原因の一つだと思われます。
確かに見た目的には歯がきれいになったと思われると思いますが、これは大きな間違いです。
無麻酔では歯周病治療で重要な歯肉縁下の処置ができず、歯の表面も傷ついたままになってしまいます。
これを続けてしまうと、知らず知らずに歯周病が進行する悪循環に陥り、最終的に抜歯が必要になったり、 我が子を重大な病気にさせてしまうことに繋がります。

一つ症例をご紹介します。6歳のトイプードルちゃん。
半年に一回他で無麻酔スケーリングを受けてきたが、口臭が気になるようになり、前歯がぐらついていると ご相談がありました。
実際に見てみると、前歯の歯肉は痩せて後退し、歯根が見え、ぐらついていました。
麻酔をかけ、レントゲンを撮ってみると、歯肉は正常そうでも、上顎の前臼歯、下顎の前臼歯1本ずつ歯周病が進行しており、 抜歯が必要になりました。
まだ6歳とはいえ、歯を失う結果になってしまいました。
こちらがその時のレントゲン画像です。

両レントゲンの向かって左端の歯の周囲の顎の骨が溶けて、歯根がむき出しになっていることがわかります。

このように当院に相談にくるケースが非常に増えています。
こうならないためにも飼い主様が無麻酔スケーリングの危険性を理解し、早めに適切な病院に相談していただくことが とても重要になります。

麻酔も昔と比べて格段に進歩しております。それでも人の医療と一緒で絶対大丈夫ですとは言えませんが、 リスクを減らすため、当院では術前検査をしっかり行い、麻酔、処置についてを十分説明を行うことを心掛けています。
月2回麻酔の専門医の先生にも来ていただいています。

口が臭う、ぐらついている歯があるなど、気になることがございましたら、一度お気軽にご相談くださいませ。