2025/11/18
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回は、当院に来院したわんちゃんの歯の破折について、抜髄根管治療を行った症例をご紹介します。
症例
硬いおもちゃを噛んでいたら歯が割れたとのことで来院されました。
口を見せてもらうと、上の奥歯(第四前臼歯)のが欠け、神経(歯髄)が露出している状態でした。

歯が折れる原因で多いのは…
・硬いおもちゃ
・ヒヅメ・骨
・ヒマラヤチーズ
・硬すぎるデンタルケア用品
など、「強い力が歯にかかったとき」です。
特に犬歯や奥歯は破折しやすい場所です。
歯が折れたときの問題点
歯の中には神経と血管が通っており、歯が折れて神経が見える状態(露髄)になると…
・強い痛み
・細菌感染
・頬が腫れる
・鼻まで炎症が広がる
などにつながるため、早めの治療が必須です。
治療方針
破折の治療は、露髄しているかどうかで大きく変わります。
露髄していない場合
表面の一部が欠けているだけで神経が出ていない場合は
→ コンポジットレジンによる修復が可能です。
この処置により、歯の内部を刺激や細菌から守ることができます。
露髄している場合(今回の症例)
神経が見えてしまっているため、感染を起こす危険性があります。
露髄している歯については主に
✔ 抜歯
✔ 抜髄根管治療(神経を取り除き、歯を残す治療)
が選択されます。
飼い主さまと相談の結果、今回は抜髄根管治療で歯を残すことになりました。
抜髄根管治療とは?
歯を残すことを目的とした治療です。
以下の手順で行います。
①細いドリル(ファイル)を使って神経(歯髄)を取り除く
②根管を洗浄してきれいにする
③詰めものをして密閉
④最後に歯の形を修復

まとめ
犬の歯の破折は珍しくなく、特に硬いものが好きな子は要注意です。
折れた歯は見た目で気づきにくいこともあるため、
✔ 片側でしか噛まない
✔ 食べるときに首をかしげる
✔ 口を触られるのを嫌がる
といったサインがあれば、早めの受診がおすすめです。
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