2025/05/15
こんにちは!
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回はわんちゃんの肺炎についてご紹介いたします。
肺炎は人間と同様にわんちゃんにとっても深刻な病気であり、早期発見と治療が重要です。
肺炎とは?
肺炎とは、肺の中に炎症が起きる病気で、細菌・ウイルス・真菌(カビ)などの感染が主な原因です。
炎症によって肺胞(肺の中で酸素と二酸化炭素の交換を行う部分)が機能しなくなり、呼吸がうまくできなくなってしまいます。
軽症の場合は咳や元気消失などの症状のみですが、重症化すると呼吸困難やチアノーゼ(舌や歯茎が青紫色になる)など命に関わる状態になることもあります。
肺炎の主な症状
肺炎にかかっているわんちゃんには、以下のような症状が見られることがあります。
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持続的な咳(湿った咳、乾いた咳)
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呼吸が荒くなる、苦しそうな呼吸
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元気がなくなる
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食欲不振
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発熱(体が熱い、耳が熱い)
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鼻水やくしゃみ
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嘔吐や下痢(併発することも)
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チアノーゼ(舌の色が紫っぽくなる)
これらの症状が続く場合、早めの受診が必要です。特に子犬や高齢犬、基礎疾患のある子は重症化しやすいため注意が必要です。
肺炎の原因
わんちゃんの肺炎は、以下のような原因によって引き起こされます。
① 細菌感染
もっとも一般的な原因です。口腔内の細菌が気道に入り込んだり、免疫が低下したときに感染しやすくなります。
② ウイルス感染
犬パラインフルエンザウイルス、犬アデノウイルスなど、感染症が原因になることがあります。これらのウイルス感染が引き金となり、続いて細菌感染を起こすことも多いです。
③ 誤嚥(ごえん)性肺炎
食べ物や嘔吐物が気管に入ってしまい、肺に異物が入ることで炎症を起こすタイプです。麻酔後や高齢犬、神経疾患のあるわんちゃんに多く見られます。
④ 真菌性肺炎
カビの一種であるアスペルギルスなどによる感染。やや稀ですが、免疫が弱っているわんちゃんでは発症することがあります。
診断と検査
肺炎が疑われる場合、以下のような検査を行います。
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聴診(呼吸音に異常がないか)
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レントゲン検査(肺に炎症があるかを確認)
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血液検査(白血球の増加や炎症反応)
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超音波検査やCT検査(必要に応じて)
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気管支洗浄検査(原因菌の特定)
正確な診断のためには、複数の検査を組み合わせることが重要です。
治療方法
肺炎の治療は原因に応じて異なりますが、主に以下のような治療が行われます。
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抗生物質(細菌性の場合)
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点滴による水分補給
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ネブライザー(吸入器)による治療
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酸素吸入(呼吸困難がある場合)
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支持療法(食事・体温管理など)
重度の場合は入院が必要になることもあります。誤嚥性肺炎の場合は、誤嚥の原因を特定し、再発を防ぐためのケアも大切です。
肺炎の予防法
肺炎は完全に防ぐことは難しい病気ですが、以下のような対策でリスクを減らすことができます。
✔ 定期的なワクチン接種
感染症による肺炎を予防するため、混合ワクチンは定期的に接種しましょう。
✔ 誤嚥のリスクを避ける
食事中にむせたり、吐いた後にぐったりするような場合は注意が必要です。高齢犬や神経疾患のあるわんちゃんには、食事の姿勢や食形態の工夫が必要です。
✔ 定期的な健康診断
特に高齢犬は肺炎のリスクが上がるため、早期発見のためにも年に1〜2回の健診をおすすめします。
✔ 室内環境の管理
急激な温度変化や乾燥は呼吸器に負担をかけます。加湿器の使用やエアコンの設定にも配慮しましょう。
まとめ
わんちゃんの肺炎は、咳や息苦しさ、元気がなくなるなどの症状が出る、重大な病気です。原因としては、細菌やウイルス、誤って食べ物などが肺に入ってしまう「誤嚥(ごえん)」などがあります。
特に、子犬や高齢のわんちゃん、持病のある子は重症化しやすいので注意が必要です。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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