2025/05/16
こんにちは!世田谷区等々力にありますけいこくの森動物病院です🌳
今回は、犬や猫に起こる「緑内障(りょくないしょう)」について、わかりやすく解説していきます。
「最近、目の色がいつもと違う気がする…」
「目が赤くて痛そう」「物にぶつかるようになった」
そんな様子が見られるとき、緑内障のサインかもしれません。
緑内障は放置すると短期間で視力を失ってしまう危険な目の病気です。できるだけ早い段階での発見と治療がとても大切です。
緑内障とは?
緑内障とは、眼球の内圧(眼圧)が異常に上昇することで、視神経がダメージを受け、視力が低下していく病気です。
犬や猫の目の中は、房水(ぼうすい)という透明な液体で満たされています。この房水がうまく循環できずに溜まってしまうと、眼圧が高くなり、視神経や網膜が圧迫されて障害が起こるのです。
緑内障の種類と原因
緑内障には、大きく2つのタイプがあります。
原発性緑内障
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遺伝的・先天的な要因で房水の排出がうまくいかず、眼圧が上がるタイプ。
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一部の犬種(柴犬、ビーグル、シーズー、アメリカン・コッカースパニエルなど)に多くみられます。
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両眼性(最初は片目、後にもう片方にも発症)であることが多いです。
続発性緑内障
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他の目の病気が原因で眼圧が上昇するタイプ。
前房出血、ぶどう膜炎、レンズ脱臼、眼内腫瘍、白内障手術後の合併症など
緑内障の症状
初期段階では目立つ症状が少ないこともありますが、次第に以下のような症状が現れます。
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目の充血
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角膜の混濁(白く濁って見える)
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瞳孔が開いたままで動かない
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眼球が大きく膨らむ(牛眼)
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目を痛がる・こすろうとする
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光やまぶしさに敏感になる
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視力の低下(ぶつかる・動きが鈍くなる)
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元気・食欲の低下
急性の緑内障では、数時間から数日で失明してしまうこともあるため、できるだけ早く動物病院で検査を受けることが重要です。
診断方法
緑内障の診断には以下の検査を行います。
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眼圧測定
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眼底検査(視神経乳頭の状態を確認)
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視覚検査(迷路テストや光反射の確認など)
他の病気によって続発している場合には、その原因の特定も必要です。
治療方法
緑内障の治療は「眼圧を下げて視神経のダメージを抑える」ことが中心です。
点眼薬
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房水の産生を抑える薬
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房水の流出を促す薬
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炎症を抑える点眼薬
症状や病型によって、複数の点眼薬を併用することもあります。
手術療法
緑内障が進行し、点眼薬や内服薬だけでは眼圧のコントロールが難しい場合、外科的な処置が必要になることもあります。必要に応じて眼科専門の二次診療施設をご紹介し、連携をとりながらサポートいたします。
飼い主さんにできること・注意点
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日頃から目の観察を習慣に
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痛がるそぶりや様子の変化があればすぐに受診を
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他の目の病気(白内障やぶどう膜炎など)を適切に管理する
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高リスク犬種では定期的な眼圧検査を受けることも有効
一度失った視力は基本的に回復しないため、予防と早期発見が最も重要です。
まとめ
緑内障は、進行が早く、視力を奪ってしまうこともある重大な目の病気です。
特に犬では比較的よく見られるため、「なんとなく様子が変」と思ったら早めの受診がカギになります。
けいこくの森動物病院では、目の病気に対する診察やケアにも力を入れております。
少しでも心配なことがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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