2025/06/30
こんにちは!
世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です🌳
その“ちょっとした変化”見逃していませんか?
- 発情がいつまでも終わらない
- 乳腺が張っている、乳が出る
- 最近、食欲がない・なんとなく元気がない
こうした“ちょっとした変化”が、実は見逃せない病気のサインかもしれません。
その正体のひとつが「卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)」です。
卵巣嚢腫は、避妊していないメス犬・メス猫で多く見られる病気です。
初期は症状が乏しく、気づかないうちに体内で進行していることもあります。
卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)とは?
卵巣嚢腫とは、卵巣に液体がたまって腫れた状態を指します。
“腫瘍”といっても、ほとんどは良性ですが、問題なのは「ホルモンを過剰に出す嚢腫」です。
こうした嚢腫があると、体のホルモンバランスが崩れ、発情の異常や乳腺の腫れ、さらには子宮の病気や全身の不調につながることがあります。
多くは中年齢〜高齢の未避妊メスに起こりますが、若い子でも発見されることがあります。
原因:なぜ卵巣に異常が起きるのか?
卵巣嚢腫の原因は一つではなく、以下のような複数の要因が関係しています。
- 排卵しなかった卵胞が嚢胞化する
- ホルモンの異常な分泌や調整ミス
- 年齢による卵巣機能の乱れ
- 体質や犬種・猫種による影響
特に避妊をしておらず、発情を何度も繰り返している子では、卵巣が疲弊し、異常が起こりやすくなると考えられています。
こんな症状が出たら要注意!
卵巣嚢腫は「静かに進む病気」ですが、ある時期から体に変化が現れます。
以下のような症状が複数当てはまる場合は、要注意です。
🔸 発情出血が1か月以上続いている
🔸 発情の間隔が極端に短い(1〜2か月おき)
🔸 乳腺が腫れたり、乳が出たりしている
🔸 陰部が腫れている・出血が止まらない
🔸 皮膚や毛のトラブル(脱毛、皮膚のべたつきなど)
🔸 子宮蓄膿症の併発(発熱、食欲不振、嘔吐など)
🔸 なんとなく元気がない、食欲が落ちている
※特に「発情が長引いている」のは典型的なサインです。迷わずご相談ください。
診断方法:どうやってわかるの?
卵巣嚢腫は、見た目だけでは判断できません。
以下のような検査を組み合わせて、診断を行います。
1. 問診・視診
発情周期や行動の変化をうかがい、体の状態も確認します。
2. 超音波検査(エコー)
お腹にエコーをあて、卵巣や子宮の状態を確認します。
嚢腫が大きければ、黒っぽい袋状の影として確認できることもあります。
3. 血液検査
必要に応じてホルモン値をチェックし、全身の健康状態を把握します。
📌 実際には、「避妊手術中に初めて見つかる」というケースも少なくありません。
治療方法:どうすれば治るの?
根本的な治療法は、外科手術(卵巣・子宮の摘出)です。
🏥 避妊手術(卵巣子宮全摘出術)
嚢腫のある卵巣だけでなく、将来的な子宮の病気(蓄膿症・腫瘍)も予防するため、
卵巣と子宮の両方を取り除くのが一般的です。
💊 薬での治療は?
一時的に発情を抑えるホルモン剤もありますが、再発リスクが高く、副作用もあるため根本治療にはなりません。
確実な治療を望むなら、手術が第一選択です。
予防には避妊手術が効果的
卵巣嚢腫を防ぐ最も確実な方法は、若いうちの避妊手術です。
✅ 初回発情前の避妊で乳腺腫瘍のリスクが90%以上減少
✅ 卵巣・子宮の病気を予防
✅ 発情ストレス(鳴く・出血など)から解放
✅ 家庭での管理もしやすくなる
避妊は単なる“繁殖制限”ではなく、健康を守るための積極的な医療です。
当院での診療の流れ
- ご予約・カウンセリング(問診)
- 必要な検査(超音波・血液検査など)
- 治療方針のご説明とご相談
- 手術(必要に応じて日帰り〜1泊)
- 術後ケア・定期的なフォローアップ
不安なことやご希望は、どんなことでも遠慮なくお話しください。
まとめ:気づいた時が治療のチャンス
卵巣嚢腫は、早期に発見すれば、完全に治すことができる病気です。
でも、気づかずに放置すると、命にかかわるような合併症を引き起こすことも…。
- 「発情が長い・頻繁」
- 「乳腺が腫れている」
- 「避妊のタイミングを逃している」
こうしたケースに心当たりがある飼い主さんは、どうかお気軽にご相談ください。
その“違和感”を見逃さず、大切な家族の健康を守りましょう🐾
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
〒158-0082
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TEL:03-3704-1014
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