急に呼吸が苦しそう、ぐったりしている…もしかして肺血栓塞栓症かも?

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こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。🌳

 

 

【急に呼吸が荒くなったら危険信号】犬や猫にも起こる「肺血栓塞栓症」とは?

今日は、突然の呼吸の乱れや失神など、命に関わる重大疾患「肺血栓塞栓症(はいけっせんそくせんしょう)」についてご紹介します!

「うちの子、急に呼吸が苦しそうになって…」

「突然倒れて意識がなくなったけど、少ししたら戻った」

このような症状、もしかすると肺の血管に血のかたまり(血栓)が詰まってしまったことが原因かもしれません。

肺血栓塞栓症は「気づいたときには手遅れ」というケースもある、恐ろしい疾患です。

ですが、早く気づいて正しい対処をすれば、命を救える可能性が十分にあります。

 

 

肺血栓塞栓症(PTE)とは?どんな病気?

肺血栓塞栓症(PTE:Pulmonary Thromboembolism)は、血管内でできた血栓(けっせん:血のかたまり)が肺の血管に詰まり、酸素の交換がうまくできなくなる病気です。

肺は、血液中に酸素を取り込む「呼吸の要」です。

そこに血液が届かなくなると、急激な呼吸困難意識低下が起こります。

 

 

こんな子は要注意!肺血栓の原因になる病気とは?

血栓ができやすくなる背景には、以下のような基礎疾患があります。

🐶 犬に多い原因

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)

糖尿病

心臓病(特に不整脈や心拡大を伴うもの)

手術後(特に整形外科手術)

悪性腫瘍(血管肉腫など)

🐱 猫に多い原因

肥大型心筋症(特に血栓症の原因No.1)

高血圧症

腎臓病

悪性腫瘍

これらの病気があると、血流が滞ったり血液が固まりやすくなって血栓が形成されやすくなります。

 

 

突然起こる!肺血栓塞栓症の症状チェックリスト

「いつも通りだったのに、急に具合が悪くなった…」

肺血栓塞栓症の怖いところは、急に、何の前触れもなく”症状が出ること。

次のような症状が見られた場合は、すぐにご来院ください。

〇チェックポイント内容

呼吸が苦しそう ハアハアと浅く速い呼吸胸や腹が大きく動く

舌や歯ぐきが青紫色 酸素不足による「チアノーゼ

突然倒れるぐったり 意識障害ショック状態

吐くような仕草 特に犬でよく見られる

抱っこや動くのを嫌がる 呼吸が苦しくてじっとしていたい

1つでも当てはまる症状があれば、迷わず受診を。

早ければ早いほど、命を救える確率が高まります。

 

 

診断について

肺血栓塞栓症は診断が難しい病気ですが、以下のような検査を組み合わせて診断精度を高めています。

🩻 レントゲン検査:肺血流パターンの確認

🩺 心エコー検査:心臓や肺動脈への負荷の評価

🧪 血液検査:凝固系、炎症マーカーなど

🧬 ホルモン検査・腫瘍マーカー(必要に応じて)

🩻 胸部CTや造影検査(提携二次病院で対応)

🗣 「肺血栓の疑いあり」と判断した場合は、即座に治療を開始します。

 

 

治療のカギは「スピード」+「原因管理」

肺血栓塞栓症の治療は、「今ある血栓への対処」と「新たな血栓を作らせない」ことが主軸になります。

🔑 主な治療内容

酸素療法呼吸状態の安定化(酸素室など)

抗凝固療法血液が固まりすぎないように調整

血栓溶解薬重度の場合に使用(選択的に)

原因疾患の治療心筋症、内分泌疾患、腫瘍の制御が重要

入院管理状態安定までの集中管理が必要

 

当院では、症状の重さや背景疾患に応じて、治療方針を飼い主さまと一緒に決めていきます。

 

 

予防や再発防止にはどうしたらいいの?

肺血栓塞栓症を100%予防することは難しいですが、以下のことを実践することでリスクを大幅に下げることが可能です。

✅ 再発を防ぐための5つのポイント

1. 基礎疾患のコントロール(心臓病・内分泌病など)

2. 定期的な健康診断血液検査

3. 過去に血栓歴がある子は、抗凝固薬の継続

4. 肥満長時間の安静脱水を避ける生活管理

5. 不安な症状が出たらすぐ受診

🐾 特に高齢・持病もちの子は、年に1~2回の「循環(心臓・肺など)チェック」をおすすめしています。

 

 

まとめ

肺血栓塞栓症は、正直に言って非常に手強い病気です。

けれど、早く気づき、早く動けば、命をつなげる可能性は確かにあります。

なんとなく苦しそう

ちょっと元気がない

呼吸が浅い気がする

その“なんとなく”を、私たちは大切にしています。

迷ったときは、どうかすぐにご相談ください。

 

 

 

東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください


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けいこくの森動物病院  世田谷犬猫歯科

〒158-0082

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シュロス等々力1F

TEL:03-3704-1014

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