2025/07/25
こんにちは!世田谷区等々力にありますけいこくの森動物病院です🌳
今回は、当院で実際に行った歯科治療の症例をご紹介します。
今回の患者さん
11歳のトイプードルの女の子です🐶
歯石の付着が進行しており、右下の奥歯からは膿が出ていました。
来院された理由
かかりつけの動物病院さんからご紹介いただきました。
診察
まず、診察室にてできる範囲での口腔内の現状確認、仮診断を行います。そして術前検査として胸部レントゲン、心臓と腹部のエコー、血液検査、尿検査を実施し、麻酔のリスクを事前にしっかりと確認します。今回心臓のエコーにて僧帽弁閉鎖不全症が見つかりました。
口腔内検査・診断
ここからが麻酔下での処置になります。心臓病に配慮した適切な麻酔管理を行いつつ、口腔内の写真撮影、レントゲン撮影を行いました。そして歯肉と歯の溝の深さ測定などを行い、病状を診断します。
右の奥歯に歯槽骨の喪失や外部吸収が見られました。
歯科処置
全身麻酔状態を維持しつつ、歯科診断に基づいて1本ずつ必要な処置を行います。
☑️スケーリング|歯の表面と歯周ポケット内の歯石、歯垢除去
☑️抜歯(抜歯対象の歯)|歯肉を切開、歯を抜去後、不良組織を除去し、縫合
☑️ポリッシング|歯の表面の研磨
処置後の写真
今回は様々な条件を考慮し、飼い主様とご相談の上、臼歯(奥歯)と切歯(前歯)の抜歯を行いました。また切歯(前歯)の一部には咬耗が見られましたが、露髄はしていなかったため抜歯はせずにスケーリングとポリッシングを行いました。
最後に
歯科処置後は、3か月から6か月ごとに定期検診を行い歯の状態をチェックさせていただいております。
当院では、犬猫の歯が痛くなる前に、歯周病になる前に、生涯で残せる歯が少しでも多くなるように、という思いで、予防歯科の普及に力を入れています💪
歯周病は、抗生物質の使用などで治るものではありません。適切な歯科処置により、きれいな状態に戻した口腔内のバランスが崩れないように、いかに維持していくかが重要です。
そのためには、自宅での歯ブラシによる物理的なプラーク除去、定期的な麻酔下での歯科処置による口腔内環境改善が推奨されます🪥
「うちの子にはもう遅いのでは…」とあきらめず、一度ご相談ください。年齢や持病を考慮したうえで、最適な治療とケア方法をご提案します。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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