2025/06/19
こんにちは!
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回は、犬や猫の「食べにくそうにしている」「ごはんを飲み込むときに変な音がする」「よく吐き戻す」といった症状に関係のある病気、「食道狭窄(しょくどうきょうさく)」について、説明します。
食道狭窄とは?
「食道狭窄」とは、食道が何らかの原因で狭くなってしまい、食べ物や水がスムーズに通れなくなる状態です。
食道は口から胃へと食べ物を運ぶ通路ですが、この通り道が狭くなると、食べ物がつかえてしまい、うまく飲み込めなくなります。
主な症状
犬や猫に以下のような症状が見られたら、食道狭窄の可能性があります:
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食べ物を食べたあと、すぐに吐き戻す
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よだれが増える
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食べたがるのに、食べるのを途中でやめる
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飲み込みにくそうに何度も口をくちゃくちゃさせる
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ごはん中に苦しそうな音を出す
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体重が減ってくる
特に「食後すぐの吐き戻し」は食道の異常を疑う大切なサインです。胃からの嘔吐とは違い、消化されていない食べ物がそのまま出てくることが多いのが特徴です。
食道狭窄の原因は?
食道狭窄の原因はさまざまです。以下のようなケースが考えられます:
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異物の誤飲(おもちゃの破片、骨など)
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薬剤や異物による粘膜の損傷(錠剤が長時間くっつくことで潰瘍になるなど)
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慢性的な逆流や炎症
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手術や麻酔後の合併症
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まれに、先天的な奇形や腫瘍が関係していることもあります。
とくに猫では「抗生物質(ドキシサイクリンなど)」が食道に残って炎症を起こし、狭窄を招くケースが知られています。お薬を与えるときは、必ずたっぷりの水やフードと一緒に飲ませてあげましょう。
どうやって診断するの?
まずは、レントゲン検査や内視鏡検査などを通じて、食道の状態を詳しく確認します。バリウムを飲ませて食道の通りをチェックする造影検査も有効です。必要に応じて、血液検査やCT検査を併用することもあります。
治療法は?
食道狭窄の治療は、原因や重症度によって異なります。
軽度の場合:
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食事内容の工夫(柔らかいものやペースト状のフードに変更)
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内服薬で炎症を抑える
中等度~重度の場合:
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内視鏡によるバルーン拡張術(狭くなった部分を専用の器具で広げる)
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外科手術(腫瘍や重度の奇形が原因の場合)
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経鼻カテーテルや胃瘻チューブでの栄養管理
再発を防ぐために、数回にわたって治療が必要になることもあります。早期発見・早期治療が鍵になります。
まとめ
食道狭窄は、見逃されやすいけれど放っておくと命に関わる可能性がある病気です。
「最近ごはんをうまく食べられていないかも…」「吐き戻しが増えている気がする…」など、少しでも気になることがあれば、早めにご相談ください。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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