2025/06/22
こんにちは!
世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です🌳
今回は心室中隔欠損症についてお話しします。
犬と猫の心室中隔欠損症(VSD)について
**心室中隔欠損症(Ventricular Septal Defect:VSD)**は、心臓の左右の心室を隔てている壁(心室中隔)に穴が開いている先天性の心臓病です。
心臓の異常の中でも比較的よく見られる疾患で、犬・猫ともに発生しますが、特に犬では小型犬に多い傾向があります。
心室中隔欠損症とは?
心臓は右心室と左心室に分かれています。
正常ではそれぞれの心室は壁(中隔)で仕切られていて、血液は左右の心室の間で混ざりません。
しかしVSDでは、この壁に穴があるため、左心室から右心室(場合によっては右心室から左心室)へ血液が漏れてしまい、肺に送られる血液量が過剰になったり、心臓に負担がかかったりします。
主な症状
心室中隔欠損症の症状は、欠損孔の大きさや位置、心臓への負担の程度によって異なります。
欠損孔が小さい場合
・症状がほとんど出ず、健康診断で心雑音が偶然見つかることが多いです。
欠損孔が大きい場合
・元気がない、すぐに疲れる
・呼吸が早くなる、息苦しそう
・体重が増えない、発育不良
・咳が出る
・重症になると肺水腫(肺に水がたまる)を起こし、命にかかわることもあります。
診断方法
当院では以下の検査を組み合わせて診断します。
聴診
心雑音の有無を確認します。VSDでは特徴的な雑音が聞こえます。
超音波検査(心エコー)
心室中隔の穴の大きさや位置、血液の流れ方を詳細に確認します。
胸部レントゲン検査
心臓の大きさや肺の状態を確認します。
血液検査
他の疾患の有無や全身状態を調べます。
治療について
VSDの治療は、欠損孔の大きさや心臓への負担の程度によって方針が異なります。
経過観察
穴が小さく症状がない場合は、定期的な心臓検査で経過を見ていくことが一般的です。成長とともに自然に穴がふさがることもあります。
内科治療
心不全症状が出ている場合、利尿薬や血管拡張薬などで心臓の負担を軽減します。
外科治療
大きな欠損孔で症状が重い場合は、外科手術で穴をふさぐ治療が検討されます。手術の適応は症例により異なるため、専門施設と連携して最適な治療を提案します。
まとめ
心室中隔欠損症は早期発見・適切な管理がとても重要な病気です。
健康診断やワクチン接種時の聴診で心雑音が見つかった場合は、心臓病の可能性があります。
当院では心エコー検査や総合的な評価を行い、わんちゃん・ねこちゃんの健康を守るお手伝いをしています。
気になる症状や心雑音を指摘された場合は、お早めにご相談ください!
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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