2025/07/26
こんにちは!
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回は【熱傷】についてご説明いたします。
はじめに
「ちょっと熱いお湯がかかっただけだから大丈夫かな…」
「ストーブに近づきすぎて毛が焦げたけど、元気そうだし様子見でいいかな…」
そんなふうに軽く考えがちな“やけど”ですが、犬や猫にとっては命に関わる緊急事態になることもあります。人と違って言葉で痛みを訴えられない動物たちだからこそ、飼い主さんの早期発見と正しい判断が非常に重要です。
この記事では、犬猫の熱傷(やけど)について、原因・症状・応急処置・治療・予防法をお伝えいたします。
犬猫がやけどする主な原因
🔥よくある熱傷原因
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ストーブやヒーターへの接触
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熱湯(加湿器・鍋・ポットなど)
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アイロンやホットプレート
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日光による軽度熱傷(特に白猫や短毛種)
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化学的なやけど(漂白剤・洗剤)
冬場だけでなく、意外と夏場のアスファルトの熱や、ドライヤーのあてすぎも原因になります。
熱傷の分類と見た目の違い
熱傷は深さと症状により3段階に分けられます。
分類 | 症状 | 傷の様子 |
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表皮熱傷(1度) | 軽度の赤み・腫れ | 毛が残る、赤いだけ |
真皮熱傷(2度) | 水ぶくれ、激しい痛み | 毛が抜け、水疱やじゅくじゅく感 |
全層熱傷(3度) | 神経が死んで痛みを感じない | 白く乾燥し皮膚が壊死することも |
3度熱傷になると自然治癒は難しく、手術が必要な場合も。毛に覆われているため、見た目では軽く見えることがあるので注意が必要です。
応急処置のポイント(飼い主ができること)
やけどを発見したとき、まずは以下の手順で対処しましょう。
応急処置の手順
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すぐに流水で冷やす(10〜15分)
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氷は使わず、水道水でOK
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犬猫が嫌がってもやさしく続ける
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患部に触れない・こすらない
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毛を剃らない・無理に皮膚をむかない
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ガーゼで軽く覆い、病院へ
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乾いた清潔なガーゼや布で
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薬やクリームは自己判断で塗らないこと!
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🚫人間用の市販薬(オロナイン等)は使用NGです。動物に適さない成分が含まれていることがあります。
動物病院での治療内容
動物病院では、やけどの深さ・広がりを診断し、次のような治療を行います。
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冷却・洗浄・消毒
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抗生剤の投与(感染防止)
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鎮痛剤や軟膏処置
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重度の場合は外科的処置(皮膚移植・壊死組織の除去)
また、犬や猫は舐めることで二次感染を起こすことが多いため、エリザベスカラーや包帯固定が必要になります。
やけどを防ぐための生活の工夫
予防策としてできること
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ストーブやヒーターに柵を設ける
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加湿器やケトルを高い位置に設置
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熱湯使用時はペットを抱かない
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キッチンは立ち入り禁止に
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夏場の散歩は早朝か夜、アスファルト温度を確認
また、子猫・シニア犬猫・短毛種はやけどリスクが高いため、より注意が必要です。
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まとめ
やけどは見た目以上に深刻なケースが多く、放置すると重症化・感染・壊死につながる危険があります。特にペットは痛みを我慢してしまうため、「いつもと様子が違う」と感じたら早めに動物病院へご相談ください。
飼い主さんの「ちょっとした気づき」が、愛犬・愛猫の命を守る大きなカギになります。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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