そのやけど、実は命に関わるかも?犬猫の熱傷トラブルと対処法

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こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

今回は【熱傷】についてご説明いたします。

はじめに

「ちょっと熱いお湯がかかっただけだから大丈夫かな…」
「ストーブに近づきすぎて毛が焦げたけど、元気そうだし様子見でいいかな…」

そんなふうに軽く考えがちな“やけど”ですが、犬や猫にとっては命に関わる緊急事態になることもあります。人と違って言葉で痛みを訴えられない動物たちだからこそ、飼い主さんの早期発見と正しい判断が非常に重要です。

この記事では、犬猫の熱傷(やけど)について、原因・症状・応急処置・治療・予防法をお伝えいたします。

犬猫がやけどする主な原因

🔥よくある熱傷原因

  • ストーブやヒーターへの接触

  • 熱湯(加湿器・鍋・ポットなど)

  • アイロンやホットプレート

  • 日光による軽度熱傷(特に白猫短毛種

  • 化学的なやけど(漂白剤・洗剤)

冬場だけでなく、意外と夏場のアスファルトの熱や、ドライヤーのあてすぎも原因になります。

熱傷の分類と見た目の違い

熱傷は深さと症状により3段階に分けられます。

分類 症状 傷の様子
表皮熱傷(1度) 軽度の赤み・腫れ 毛が残る、赤いだけ
真皮熱傷(2度) 水ぶくれ、激しい痛み 毛が抜け、水疱やじゅくじゅく感
全層熱傷(3度) 神経が死んで痛みを感じない 白く乾燥し皮膚が壊死することも

3度熱傷になると自然治癒は難しく、手術が必要な場合も。毛に覆われているため、見た目では軽く見えることがあるので注意が必要です。

応急処置のポイント(飼い主ができること)

やけどを発見したとき、まずは以下の手順で対処しましょう。

応急処置の手順

  1. すぐに流水で冷やす(10〜15分)

    • 氷は使わず、水道水でOK

    • 犬猫が嫌がってもやさしく続ける

  2. 患部に触れない・こすらない

    • 毛を剃らない・無理に皮膚をむかない

  3. ガーゼで軽く覆い、病院へ

    • 乾いた清潔なガーゼや布で

    • 薬やクリームは自己判断で塗らないこと!

🚫人間用の市販薬(オロナイン等)は使用NGです。動物に適さない成分が含まれていることがあります。

動物病院での治療内容

動物病院では、やけどの深さ・広がりを診断し、次のような治療を行います。

  • 冷却・洗浄・消毒

  • 抗生剤の投与(感染防止)

  • 鎮痛剤や軟膏処置

  • 重度の場合は外科的処置(皮膚移植・壊死組織の除去)

また、犬や猫は舐めることで二次感染を起こすことが多いため、エリザベスカラーや包帯固定が必要になります。

やけどを防ぐための生活の工夫

予防策としてできること

  • ストーブやヒーターに柵を設ける

  • 加湿器やケトルを高い位置に設置

  • 熱湯使用時はペットを抱かない

  • キッチンは立ち入り禁止に

  • 夏場の散歩は早朝か夜、アスファルト温度を確認

また、子猫・シニア犬猫・短毛種はやけどリスクが高いため、より注意が必要です。

 

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まとめ

やけどは見た目以上に深刻なケースが多く、放置すると重症化・感染・壊死につながる危険があります。特にペットは痛みを我慢してしまうため、「いつもと様子が違う」と感じたら早めに動物病院へご相談ください。

飼い主さんの「ちょっとした気づき」が、愛犬・愛猫の命を守る大きなカギになります。

 

東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。

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けいこくの森動物病院  世田谷犬猫歯科

〒158-0082

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TEL:03-3704-1014

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