2025/07/24
こんにちは!世田谷区等々力にありますけいこくの森動物病院です🌳
今回は、犬の男の子に起こる「精巣腫瘍」についてお話しします。
「年をとったらなる病気でしょ?」と思われがちですが、実は若い犬でも発症することがあり、特に停留精巣(陰嚢内に精巣が降りていない状態)を持つ犬は注意が必要です。
ぜひ最後までお読みいただき、大切な愛犬の健康管理にお役立てください😊
犬の精巣腫瘍ってどんな病気?
犬の精巣腫瘍は、主に10歳以上のシニア犬で多く見られる腫瘍のひとつです。
ただし、停留精巣(精巣が陰嚢内に降りてこない状態)の犬は、通常より若くして発症することがあります。
腫瘍そのものは一般的に良性であることが多いですが、中には周囲のリンパ節や肺などに転移する例もあり、注意が必要です。
よく見られる3つの腫瘍と特徴
犬の精巣腫瘍にはいくつかの種類がありますが、特に多いのは次の3つです。
セミノーマ
- 精巣の生殖細胞から発生する腫瘍
- 比較的大きく成長しやすく、精巣全体を腫瘍が占めることも
- 雌性化症状(おっぱいのような乳腺の発達など)を起こすこともあります
セルトリ細胞腫
- 精子を育てるセルトリ細胞が腫瘍化
- エストロジェン(女性ホルモン)を過剰に分泌することで、骨髄抑制(貧血や血小板減少など)を引き起こすことも
- 腫瘍が大きくなると周囲の臓器やリンパ節に転移することもあります
ライディッヒ細胞腫(間細胞腫)
- アンドロジェン(男性ホルモン)を産生
- 肛門周囲腺腫、前立腺肥大などを併発することもあります
- 比較的おとなしい腫瘍で、他の腫瘍と一緒に発生することもあります
どんな症状が出るの?
見た目の変化としては、
- 精巣が大きくなる(左右で大きさが違う)
- 陰嚢が腫れる
などがよく見られます。
セルトリ細胞腫の場合には、
- お腹や太ももなどに左右対称の脱毛
- 乳腺の発達
- 外陰部の腫れ
といった「雌性化症状」も見られることがあります。
さらにエストロジェン過剰により、
- 元気消失
- 食欲低下
- 貧血
など、全身の体調にも影響が出ることがあります。
治療と予後について
基本的な治療は、両側の精巣を摘出する(去勢手術)ことです。
腫瘍のほとんどは良性ですが、転移している場合やエストロジェンによる骨髄抑制がある場合は、追加で化学療法や輸血などの支持療法を行います。
多くの犬では、手術によって体調が回復し、良好な生活を送ることができます。
ただし、骨髄抑制が進んでいる場合は命に関わることもあり、早期発見・治療がとても大切です。
若い犬でも注意したい理由
特に停留精巣の犬は、
-
精巣腫瘍になるリスクが高い
-
若くして腫瘍を発症することがある
と言われています。
そのため、
✅若いうちに去勢手術を受ける
✅定期的に精巣をチェックしてあげる
ことがとても重要です。
まとめ
犬の精巣腫瘍は、シニア犬に多いだけでなく、若い犬でもリスクがあります。
特に停留精巣の犬は注意が必要です。
◯ 左右の精巣の大きさに違いがある
◯ 皮膚の脱毛や乳腺の発達などの雌性化症状がある
◯ 元気がないなど体調に変化がある
こんな時は早めに動物病院で相談してあげてくださいね✨
【関連する記事】
おしりにできた“できもの”の正体は?犬に多い肛門周囲腺腫について解説します
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。
けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
〒158-0082
東京都世田谷区等々力1-34-18
シュロス等々力1F
TEL:03-3704-1014
。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。
けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
〒158-0082
東京都世田谷区等々力1-34-18
シュロス等々力1F
TEL:03-3704-1014
。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。