2025/05/22
こんにちは!
世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です🌳
今回は発作重責についてご説明いたします。
犬や猫が突然発作を起こすと、飼い主としては非常に驚き、心配になることでしょう。発作は、単なる一過性の症状にとどまることもあれば、深刻な疾患の兆候であることもあります。特に発作が繰り返し起こる場合や、発作が長時間続く場合には、その原因が深刻である可能性があります。この記事では、犬猫の発作重責について詳しく説明し、その対応方法や予防策をお伝えします。
発作重責とは?
発作重責(重積発作)とは、発作が何度も繰り返し発生し、その間に意識が回復しない状態を指します。通常、発作は数分で収まることが多いですが、発作が続き、回復が見られない場合、発作重責に進行することがあります。発作重責は命に関わる非常に危険な状態であり、早急な治療が求められます。
発作重責が続くことで、脳に深刻なダメージを与える可能性があるため、発作の頻度や持続時間に関わらず、すぐに獣医師の診察を受けることが重要です。
犬猫の発作の主な原因
犬や猫が発作を起こす原因は多岐にわたります。発作の背後には、さまざまな病態が隠れていることがあり、これを早期に見つけ出し、適切な治療を行うことがペットの健康を守るためには不可欠です。代表的な原因を以下に挙げます。
1. てんかん
てんかんは犬猫の発作の最も一般的な原因です。てんかんは、脳内の電気的な活動が異常をきたすことによって引き起こされます。発作が繰り返し起こる場合、てんかんが疑われます。治療には、抗てんかん薬を使うことが一般的ですが、これらの薬物はペットごとに調整が必要です。
2. 中毒
犬や猫が有害物質を摂取することによって発作が引き起こされることもあります。たとえば、チョコレート、キシリトール(甘味料)、特定の植物(ユリなど)、薬物や化学物質(殺虫剤や清掃用洗剤)などが原因となることがあります。中毒が原因の場合、発作が突然起こることが多く、迅速な対応が求められます。
3. 脳疾患
脳の異常は発作の原因となることがあります。脳腫瘍、脳血管障害(脳梗塞や脳出血)、脳炎などがその例です。これらの疾患は、発作以外にも行動異常や運動機能の障害を引き起こすことが多いです。脳疾患が原因の場合、発作は徐々に悪化することがあるため、早期の診断が重要です。
4. 低血糖
特に糖尿病の治療を受けているペットや、過度に空腹な状態にあるペットで発作が起こることがあります。血糖値が低下することによって、脳へのエネルギー供給が不足し、発作が引き起こされるのです。低血糖が原因の場合は、血糖値を正常に戻すことで発作を防ぐことができます。
5. 代謝異常
肝疾患、腎不全、電解質異常(カルシウム、ナトリウム、カリウムなど)など、体内の代謝異常が発作を引き起こすことがあります。これらの病気では、体内のバランスが崩れ、脳への影響が現れることがあります。代謝異常は根本的な治療を行わなければ、発作が再発する可能性があります。
発作重責が発生した場合の適切な対応
もし発作重責が発生した場合、飼い主は迅速に行動し、冷静に対処することが求められます。以下のポイントを押さえておきましょう。
1. すぐに病院へ連絡
発作が5分以上続いている場合や、発作が繰り返し起こる場合、すぐに動物病院へ連絡し、指示を仰ぎましょう。発作が長時間続くと、脳にダメージが蓄積し、最悪の場合、命に関わる事態になることもあります。
2. 発作の様子を記録
発作が起こった時間、発作の頻度、持続時間、動物の状態など、可能な限り記録しておきましょう。これらの情報は、獣医師が診断や治療方針を決定する際に非常に役立ちます。
3. 安全を確保する
発作中の動物は意識を失っていることが多いため、周囲に危険なものがないか確認し、けがを防ぐために安全な場所に移動させましょう。硬い床や角にぶつかってけがをしないよう、クッションなどで保護することが重要です。
4. 口を無理に開けない
発作中に犬や猫が泡を吹いたり、舌を噛んだりすることがありますが、無理に口を開けようとすると、飼い主が噛まれる可能性があります。発作中は動物の安全を守ることに集中し、口を開けないようにしましょう。
発作重責の治療法
動物病院では、発作の原因を特定するためにいくつかの検査が行われます。血液検査や尿検査、画像診断(X線、CT、MRIなど)、神経学的な評価が含まれます。これらの検査を通じて、発作の原因が特定され、その後の治療が決まります。
発作が重積状態に入った場合、まずは発作を止めることが最優先です。一般的に、薬物を使用して発作をコントロールします。その後、原因に応じて治療が行われます。例えば、てんかんの場合は、長期的な抗てんかん薬の管理が必要となります。脳疾患が原因の場合には、手術や特定の治療が必要になることもあります。
発作を予防するためのポイント
発作重責を防ぐためには、発作が起こる前に病気を予防することが最も重要です。定期的な健康チェックや血液検査を受けることで、病気の早期発見に繋がります。特に、てんかんや代謝異常がある場合、定期的なフォローアップが重要です。
また、犬や猫がストレスを感じないよう、規則正しい生活や適切な食事を提供することも大切です。生活環境の改善や適切な体重管理も、発作の予防に役立ちます。
まとめ
犬猫の発作重責は、命に関わる緊急事態です。発作が続く、または頻繁に発生する場合は、すぐに動物病院を受診する必要があります。発作が発生した際には、冷静に対応し、発作の詳細な記録を取ること、環境を安全に保つことが大切です。また、病気の早期発見と適切な治療が、発作重責を防ぐための鍵となります。
ペットの健康管理をしっかりと行い、何か異常を感じた際には早期に対応することが、愛するペットを守るためには欠かせません。
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