ぐるぐる回転することが増えた…もしかして肝性脳症?

  • HOME
  • ブログ
  • ぐるぐる回転することが増えた…もしかして肝性脳症?

こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

今回は、わんちゃん・ねこちゃんに見られる「肝性脳症(かんせいのうしょう)」という病気について解説します。

「最近、なんだか様子が変…」
「ふらついたり、ぼーっとしていることが増えた」
そんなときに疑われるのが、この肝性脳症かもしれません。

肝性脳症とは?

肝性脳症は、肝臓の機能が正常に働かなくなることで、脳に異常が起きてしまう病気です。

肝臓は、体の中で出る“毒素”を分解し、無害な形に変えて体の外に出す役割を担っています。
しかし、肝臓に異常があると毒素の処理ができなくなり、それらが血液に乗って脳に達してしまうことで、神経の働きに障害が出るのです。

原因

わんちゃんやねこちゃんの肝性脳症の主な原因は、以下のようなものです。

  • 門脈体循環シャント(もんみゃくたいじゅんかんシャント)
     本来なら肝臓を通るはずの血液が、肝臓を通らずに全身に流れてしまう先天性の血管異常です。若いうちから症状が出ることが多いです。

  • 慢性肝炎や肝硬変
     加齢や感染症などで肝臓の機能が落ちることで発症することもあります。

  • 重度の肝障害
     中毒(薬物、植物など)や外傷で肝臓が急激に傷んだ場合にも起こります。

 

症状

症状はさまざまですが、以下のような変化が見られたら注意が必要です。

  • ぼーっとする、反応が鈍い

  • よろよろ歩く、フラフラする

  • 目がうつろ、視線が合わない

  • 食欲不振や体重減少

  • よだれが多い

  • ぐるぐる回るような異常行動

  • けいれんや発作

特にごはんのあとや夜間に症状が悪化することが多いのも特徴です。

診断

診断には、血液検査、超音波検査、レントゲン、CT検査などを組み合わせて行います。

血液検査では、アンモニア値や肝機能の異常が見つかることがあります。
また、門脈シャントの有無を確認するために、超音波や造影検査が行われることもあります。

治療法

治療は原因によって異なりますが、主に以下のような方法があります。

  • 食事療法
     たんぱく質の量を制限し、肝臓に負担をかけにくい特別な療法食を与えます。

  • 薬物療法
     腸内のアンモニア産生を減らす薬(ラクツロースなど)や、抗生剤を使って腸内環境を整えます。
     

 

早期発見がカギ!

肝性脳症は、早期に発見して適切な治療を行えば、症状の改善が見込める病気です。
「年のせいかな?」と見過ごされがちな症状が、実は肝臓からくるサインであることも少なくありません。

気になる症状があればご相談ください

「最近、なんだか様子が変だな…」
「ふらつくことが増えてきた」
そんなときは、ぜひお早めに当院までご相談ください。

東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。

。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。

けいこくの森動物病院  世田谷犬猫歯科

〒158-0082

東京都世田谷区等々力1-34-18

シュロス等々力1F

TEL:03-3704-1014

。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。