2025/08/06
こんにちは!
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回は当院で歯科処置を行ったわんちゃんの症例を紹介をします。
欠けた歯をレジンで修復
歯科検診で来院された6歳のMIXの女の子です。
飼い主さんから「歯が欠けている」とのご相談があり、口の中をみたところ、左上顎の奥歯(第4前臼歯)に破折が確認されました。
この歯は、犬がごはんやおやつを噛むときによく使う大切な歯で、「裂肉歯(れつにくし)」とも呼ばれています。
破折した状態を放置すると、歯の内部にある神経(歯髄)が露出して炎症を起こしたり、痛みの原因となったりすることがあります。
手術前の検査
当院では、麻酔をかけて手術を行う場合、麻酔を安全にかけられるかの手術前検査を行っております。
検査内容は、血液検査、胸部レントゲン、心臓のエコーです。
8歳以上の子では腹部のエコーと尿検査も追加します。
手術当日
麻酔をかけたあと、全ての歯のレントゲンを撮影し、歯の診断を行います。
診断の結果、破折はしていたものの、神経までは達しておらず「露髄(ろずい)」はしていない状態でした。
👆こちらが処置前のお写真です。
そのため、今回は歯を抜いたり、神経を処置する歯内治療(根管治療)までは必要なく、破折部分を削って整えたあと、レジンという歯科用の樹脂で補修する方法を選択しました。
レジン治療
レジン処置とは、欠けた歯の部分を専用の樹脂(レジン)で補い、形と機能を回復させる方法です。
レジンの流れは以下の通りに行いました
- 欠けた歯の表面を丁寧に整える
- 歯とレジンがしっかり接着するように、歯面を処理する
- 歯の色に近いレジンを盛り、形を整えながら固めていく
- 表面を滑らかに磨いて終了
レジン処置は、歯をなるべく残しつつ、自然な見た目と機能を回復できる優れた方法です。
👆こちらが治療後のお写真です
治療後の経過
1週間後、レジンの状態を確認するために来院していただき、しっかりついていることを確認しました。
当院では歯科処置を行った約1週間後に歯の状態を確認するために再診にいらしていただいております。
そこで問題なければ次回は3か月後や6か月後に定期健診という流れになります。
おわりに
破折した状態を放置すると、歯の内部にある神経(歯髄)が露出して炎症を起こしたり、痛みの原因となったりすることがあります。
露髄がなければ歯を抜かずに済むケースもあり、適切な診断と処置の判断が大切です。
「歯が欠けたかも?」「最近噛むのを嫌がるようになった」など、ちょっとした異変があれば、早めにご相談ください。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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