お家に飾ってある植物…それってもしかして危険かも?『有害植物による中毒』について

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こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

 

【要注意】犬・猫が誤って食べると危険!中毒を起こす身近な植物とは?

愛するわんちゃん・ネコちゃんが突然、ぐったりして動かなくなった――

その原因が、あなたの部屋に飾っている植物だったとしたら?

犬や猫にとって、植物の中には「命を脅かすほど危険」なものが存在します。室内の観葉植物や、庭先の花、贈り物の花束など、私たちの身近にある植物の中に、犬猫にとっては「猛毒」となるものが少なくないのです。

今回はそんな有害植物による中毒についてご紹介します!

 

 

そもそも、なぜ植物が危険なの?

植物には、外敵から身を守るために自然毒(アルカロイド・配糖体・シュウ酸カルシウムなど)を含むものが多くあります。

犬や猫は、本来肉食傾向が強く、これらの毒に対しての分解能力が低い動物です。

そのため、「ほんのひとかじり」が命取りになることもあります。

 

 

中毒を引き起こす危険な植物10選

1. 【猫に最も危険ユリ科(テッポウユリ・カサブランカなど)

  • 中毒症状(猫):
    食欲低下嘔吐、48〜72時間以内に急性腎不全を発症
  • 致死量:葉1枚でも腎障害を引き起こすとの報告も
  • 備考:花粉花瓶の水でも危険

✅ 猫を飼っている家庭では、ユリ類の植物は絶対に避けてください!

2. スズラン

  • 毒成分:強心配糖体(コンバラトキシン)
  • 中毒症状:嘔吐下痢不整脈けいれん心停止

3. ポトス・ディフェンバキア(観葉植物)

  • 毒成分:シュウ酸カルシウム結晶
  • 中毒症状:口の痛みよだれ嘔吐、喉の腫れによる窒息

4. チューリップ・ヒヤシンス

  • 毒成分:アルカロイド(特に球根部)
  • 中毒症状:胃腸炎ふらつき心拍異常

5. アジサイ

  • 毒成分:青酸配糖体
  • 中毒症状:嘔吐けいれん呼吸困難

6. シクラメン

  • 毒成分:サポニン
  • 中毒症状:胃腸障害、重度で心臓機能不全

7. イチイ(オンコ)

  • 毒成分:タキシン
  • 中毒症状:筋力低下呼吸抑制突然死の報告も

8. ナンテン

  • 毒成分:アルカロイド
  • 中毒症状:嘔吐下痢ふるえ

9. アロエ

  • 毒成分:アントラキノン誘導体
  • 中毒症状:下痢嘔吐脱水

10. オシロイバナ

  • 毒成分:ミラビリン
  • 中毒症状:胃腸炎ふらつき血便

 

 

中毒が疑われたらどうすればいい?

✅【すぐにすべきこと】

  1. 植物を口から離す確保する
  2. 写真または現物を持って動物病院へ
  3. 摂取時間症状の経過を記録

❌【やってはいけないこと】

  • 自己判断で吐かせること
  • ネットの情報だけで様子を見る
  • 人間用の胃薬活性炭を自己判断で与えること

➡️中には、吐かせることでかえって食道を傷つける植物もあります。

必ず獣医師の指示の下、適切な処置をすることが大切です。

 

 

中毒を未然に防ぐには?

✔️ 家庭内で今すぐ見直すポイント

  • 観葉植物の種類を再確認(安全性チェック)
  • 新しい花を購入する前に「犬猫に無害か」を調べる
  • 届かない場所に置く(ただし、猫のジャンプ力には注意)
  • 観葉植物の鉢にカバーバリアをつける

 

 

まとめ:植物中毒は「家庭で防げる事故」です

犬や猫が健康で長生きするためには、「目に見えないリスク」を減らすことが第一歩です。

植物中毒はその典型例。未然に防ぐことで、命を守ることができます。

植物を食べたかもしれない」「ぐったりして動かない」――

そんな時は自己判断せず、すぐにご連絡ください。

 

 

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