2025/08/04
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
【要注意】犬・猫が誤って食べると危険!中毒を起こす身近な植物とは?
愛するわんちゃん・ネコちゃんが突然、ぐったりして動かなくなった――
その原因が、あなたの部屋に飾っている植物だったとしたら?
犬や猫にとって、植物の中には「命を脅かすほど危険」なものが存在します。室内の観葉植物や、庭先の花、贈り物の花束など、私たちの身近にある植物の中に、犬猫にとっては「猛毒」となるものが少なくないのです。
今回はそんな有害植物による中毒についてご紹介します!
そもそも、なぜ植物が危険なの?
植物には、外敵から身を守るために自然毒(アルカロイド・配糖体・シュウ酸カルシウムなど)を含むものが多くあります。
犬や猫は、本来肉食傾向が強く、これらの毒に対しての分解能力が低い動物です。
そのため、「ほんのひとかじり」が命取りになることもあります。
中毒を引き起こす危険な植物10選
1. 【猫に最も危険】ユリ科(テッポウユリ・カサブランカなど)
- 中毒症状(猫):
食欲低下、嘔吐、48〜72時間以内に急性腎不全を発症 - 致死量:葉1枚でも腎障害を引き起こすとの報告も
- 備考:花粉や花瓶の水でも危険
✅ 猫を飼っている家庭では、ユリ類の植物は絶対に避けてください!
2. スズラン
- 毒成分:強心配糖体(コンバラトキシン)
- 中毒症状:嘔吐、下痢、不整脈、けいれん、心停止
3. ポトス・ディフェンバキア(観葉植物)
- 毒成分:シュウ酸カルシウム結晶
- 中毒症状:口の痛み、よだれ、嘔吐、喉の腫れによる窒息
4. チューリップ・ヒヤシンス
- 毒成分:アルカロイド(特に球根部)
- 中毒症状:胃腸炎、ふらつき、心拍異常
5. アジサイ
- 毒成分:青酸配糖体
- 中毒症状:嘔吐、けいれん、呼吸困難
6. シクラメン
- 毒成分:サポニン
- 中毒症状:胃腸障害、重度で心臓機能不全
7. イチイ(オンコ)
- 毒成分:タキシン
- 中毒症状:筋力低下、呼吸抑制、突然死の報告も
8. ナンテン
- 毒成分:アルカロイド
- 中毒症状:嘔吐、下痢、ふるえ
9. アロエ
- 毒成分:アントラキノン誘導体
- 中毒症状:下痢、嘔吐、脱水
10. オシロイバナ
- 毒成分:ミラビリン
- 中毒症状:胃腸炎、ふらつき、血便
中毒が疑われたらどうすればいい?
✅【すぐにすべきこと】
- 植物を口から離す・確保する
- 写真または現物を持って動物病院へ
- 摂取時間・量・症状の経過を記録
❌【やってはいけないこと】
- 自己判断で吐かせること
- ネットの情報だけで様子を見る
- 人間用の胃薬・活性炭を自己判断で与えること
➡️中には、吐かせることでかえって食道を傷つける植物もあります。
必ず獣医師の指示の下、適切な処置をすることが大切です。
中毒を未然に防ぐには?
✔️ 家庭内で今すぐ見直すポイント
- 観葉植物の種類を再確認(安全性チェック)
- 新しい花を購入する前に「犬猫に無害か」を調べる
- 届かない場所に置く(ただし、猫のジャンプ力には注意)
- 観葉植物の鉢にカバーやバリアをつける
まとめ:植物中毒は「家庭で防げる事故」です
犬や猫が健康で長生きするためには、「目に見えないリスク」を減らすことが第一歩です。
植物中毒はその典型例。未然に防ぐことで、命を守ることができます。
「植物を食べたかもしれない」「ぐったりして動かない」――
そんな時は自己判断せず、すぐにご連絡ください。
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