2025/07/31
こんにちは!世田谷区等々力にありますけいこくの森動物病院です🌳
今回は、当院で実際に行った歯科治療の症例をご紹介します。
今回の患者さん
5歳のマルプーの女の子です🐶
奥歯と犬歯に歯石が付着しており、軽度の歯肉炎が見られます。
来院された理由
そろそろ歯石が気になってきて…ということでご来院いただきました。
まだ若い子と思われるかもしれませんが、実は3歳で約90%の犬が歯周病にかかっていると言われています。
5歳での処置は決して早すぎることはなく、むしろこのタイミングでしっかりケアすることで、将来の抜歯を減らすことができます。
診察
まず診察室にて、できる範囲での口腔内の現状確認、仮診断を行います。そして術前検査として胸部レントゲン、心臓のエコー、血液検査を実施し、麻酔のリスクを事前にしっかりと確認します。
口腔内検査・診断
ここからが麻酔下での処置になります。心臓病に配慮した適切な麻酔管理を行いつつ、口腔内の写真撮影、レントゲン撮影を行いました。そして歯肉と歯の溝の深さ測定などを行い、病状を診断します。
右下の奥歯のレントゲンでは、一番奥の歯(第3後臼歯)が欠如しており、奥から二番目の歯(第2後臼歯)は根っこが癒合している(癒合根)状態でしたが、大きく歯周病が進行している部分はなく、今のうちにケアしておくことで健康な状態を維持できそうでした。
歯科処置
全身麻酔状態を維持しつつ、歯科診断に基づいて1本ずつ必要な処置を行います。
☑️スケーリング|歯の表面と歯周ポケット内の歯石、歯垢除去
☑️ポリッシング|歯の表面の研磨
処置後の写真
今回は幸い抜歯を行う必要はなく、スケーリングとポリッシングのみを行いました。
処置後の写真を見ると、歯が本来の白さを取り戻しているのがわかります✨
最後に
歯科処置後は、3か月から6か月ごとに定期検診を行い歯の状態をチェックさせていただいております。
当院では、犬猫の歯が痛くなる前に、歯周病になる前に、生涯で残せる歯が少しでも多くなるように、という思いで、予防歯科の普及に力を入れています。
歯周病は、抗生物質の使用などで治るものではありません。適切な歯科処置により、きれいな状態に戻した口腔内のバランスが崩れないように、いかに維持していくかが重要です。
そのためには、自宅での歯ブラシによる物理的なプラーク除去、定期的な麻酔下での歯科処置による口腔内環境改善が推奨されます。
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