2025/05/05
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回は、わんちゃん・ねこちゃんにとても多い耳の病気、「外耳炎(がいじえん)」について、わかりやすく解説していきます。
「最近耳をかゆがってるな…」
「耳が臭う気がする…」
「しきりに頭を振っている」
そんな症状があるときは、外耳炎のサインかもしれません。
放っておくと慢性化したり、内耳にまで炎症が広がることもあるので、早めの対処が大切です!
外耳炎とは?
外耳炎とは、耳の入り口から鼓膜までの「外耳道」という部分に炎症が起こる病気です。
犬や猫の外耳道はL字型に曲がっていて、熱や湿気がこもりやすい構造をしています。そのため、耳の中は細菌や真菌(カビ)にとって繁殖しやすい環境です。特に垂れ耳の犬種や耳毛が多い子は、外耳炎になりやすい傾向があります。
主な原因は?
外耳炎の原因は1つではなく、複数の要因が重なって発症することが多いです。
以下のようなものが代表的な原因です。
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細菌感染(ブドウ球菌、緑膿菌など)
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真菌感染(マラセチアなど)
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外部寄生虫(耳ダニ)
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アレルギー(食物アレルギー、アトピーなど)
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異物混入(草の種やゴミなど)
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耳の構造的な問題(垂れ耳、耳道狭窄など)
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過度な耳掃除や湿気
これらの原因により、耳の中で炎症が起き、かゆみ・赤み・分泌物の増加・悪臭といった症状が現れます。
どんな症状が出るの?
外耳炎にかかった子では、次のような症状が見られます。
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耳をかゆがって引っかく
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頭をしきりに振る、片側に傾ける
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耳の内側が赤くなる
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黒い耳垢や黄色っぽい分泌物が出る
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耳からにおいがする
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耳を触ると嫌がる、痛がる
悪化すると、鼓膜の近くまで炎症が及んで中耳炎や内耳炎に進行し、バランス感覚の異常や顔面神経麻痺などの神経症状を起こすこともあります。
診断と検査
外耳炎の診断では、まず耳の中の状態を視診・耳鏡検査で確認します。
また、耳垢を採取して顕微鏡で観察することで、
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細菌が多いのか
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マラセチア(真菌)が増えているのか
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耳ダニがいるのか
といったことがわかります。
必要に応じて培養検査や感受性試験を行い、最も効果的な抗菌薬を選択することもあります。
治療方法は?
外耳炎の治療は、原因に応じて適切な薬を使うことが基本です。
1. 点耳薬の使用
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抗菌薬(細菌感染)
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抗真菌薬(マラセチア感染)
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ステロイド(炎症・かゆみの抑制)
毎日もしくは数日に一度、耳の中に薬を入れます。
2. 耳の洗浄
場合によっては、耳の中にたまった耳垢や膿をきれいに洗い流うこともあります。
3. 原因疾患の治療
アレルギーや耳ダニなどが関係している場合は、それに対する治療も並行して行います。
自宅でできるケア・注意点
外耳炎の予防や再発防止には、日頃のケアと環境管理がとても重要です。
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耳の中を定期的にチェックする(赤み・臭い・耳垢など)
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おうちでの耳掃除はやりすぎないこと!
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水遊びやシャンプー後は、耳の中が濡れたままにならないよう注意
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耳が蒸れやすい子には、通気性の良い環境を心がける
自己判断で市販の洗浄剤や薬を使うと、悪化するケースもあるため、異変を感じたらまずは動物病院で診てもらうのが安心です。
外耳炎を放置するとどうなる?
外耳炎は一度かかると慢性化しやすく、治りにくくなることがあります。
長期間炎症が続くと、耳道が腫れて狭くなったり、耳の皮膚が分厚く変形してしまい、最終的には手術が必要になることも…。
また、耳の炎症が脳に近い内耳に波及すると、命に関わる重篤な合併症を起こす可能性もあるため、早期発見・早期治療が何よりも大切です。
まとめ
外耳炎は犬猫にとても多い病気ですが、しっかり治療すれば改善が期待できる病気でもあります。
原因に合わせたケアと、日頃からの観察で、再発を防ぐこともできます。
「最近耳を気にしているな」と感じたら、悪化する前にお気軽にご相談ください。
けいこくの森動物病院では、外耳炎の原因チェックから再発予防まで丁寧にサポートしています。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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