犬や猫にアセトアミノフェンは絶対NG!〜市販薬の意外な危険性〜

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こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

 

人間の風邪薬や頭痛薬として広く使われている「アセトアミノフェン」

ご自宅に常備している方も多いのではないでしょうか?しかし、実はこのお薬、犬や猫にはとても危険な成分なのです。

 

アセトアミノフェンってどんな薬?

アセトアミノフェンは、痛みを和らげたり熱を下げたりするために使われる成分で、「タイレノール」「ノーシン」「バファリンルナ」などの市販薬にも含まれています。一見やさしい薬のように思えますが、動物にとっては少量でも命に関わる中毒を起こすことがあります。

 

犬・猫に与えてはいけない理由

アセトアミノフェンは、犬や猫の体内で分解・排出されにくく、代謝の過程で有害な物質に変化します。これが体内に蓄積されると、以下のような重い症状を引き起こします。

【犬の場合】

  • 嘔吐、元気消失、食欲不振
  • 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
  • 肝臓障害や血液の異常(メトヘモグロビン血症)

 

【猫の場合】

  • 顔や四肢のむくみ
  • チアノーゼ(唇や舌が紫色になる)
  • 呼吸困難、昏睡

特に猫はアセトアミノフェンの代謝に必要な酵素をほとんど持っていないため、たった1錠(500mg)でも命を落とす危険性があります。

 

「うちの子、風邪っぽいから人間用の薬を少しだけ…」と与えてしまうケースが少なくありません。

また、飼い主さんが飲んだ薬をペットが誤って拾い食いしてしまうこともあります。チョコレートやガムと違い、薬は床に落ちていても飼い主さんが気づきにくいことが多く、誤食が発覚したときにはすでに症状が出ていることも。

中毒が疑われるときはすぐに動物病院へ!

アセトアミノフェン中毒は、時間との勝負です。摂取してから症状が出るまで数時間かかることもありますが、放置すると急速に悪化し、命を落とす危険があります。

万が一、愛犬や愛猫がアセトアミノフェンを飲んだ可能性がある場合は、すぐに動物病院へ連絡してください。薬のパッケージや成分表示があれば、それも一緒に持ってきていただけると治療の参考になります。

治療には吐かせる処置や点滴、解毒剤の投与、酸素吸入などが行われますが、早期発見・早期治療が何よりも大切です。

 

「市販薬=安全」ではありません。私たち人間にとって使いやすい薬であっても、犬や猫の体にはまったく異なる影響を及ぼします。風邪のような症状や痛みが見られたときは、決して自己判断せず、必ず動物病院で相談してください。

ペットの健康を守るために、日頃からお薬の保管場所や、誤飲への注意を徹底することも大切です。

 

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