保冷剤や不凍液が原因に?エチレングリコール中毒とは

こんにちは!世田谷区等々力にありますけいこくの森動物病院です🌳

今回は「エチレングリコール中毒」についてのお話です。

あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、エチレングリコールは自動車の不凍液(ラジエーター液)や、古いタイプの保冷剤接着剤凍結防止剤などに含まれていることがある成分です。実はこれが犬や猫にとってとても危険で、少し口にしただけでも命に関わる中毒を起こすことが知られています。

今回は、どんな症状が出るのか、なぜ危険なのか、そして飼い主さんが気をつけるべきポイントをわかりやすくご説明します。

 

なぜ危険なの?

エチレングリコールは甘い味がするため、犬が「おいしそう」と思って舐めてしまうことがあります。飲み込んでしまうと、体の中で分解されていくうちに「毒」に変わってしまうのです。

その毒は血液を酸性に傾け、最終的には腎臓にダメージを与えます。腎臓は体の老廃物を尿にして出すための大切な臓器なので、ここが壊れてしまうと尿が出なくなり、命に関わります。

 

どんな症状が出るの?

飲んでからの時間によって症状が変わってきます。

飲んで数時間以内

・ふらふら歩く(酔っぱらったような状態)

・吐く

・たくさん水を飲んで、おしっこが増える

半日くらい経つと

・息が荒くなる

・元気がなくぐったりする

・けいれんすることもある

1日〜3日後

・おしっこが急に少なくなる、または出なくなる

・全身の調子が急に悪くなる

「最初はちょっと吐いただけ」「酔っぱらったみたいにふらついている」と見えるかもしれませんが、その後にどんどん危険な状態に進んでいきます。

 

どうやってわかるの?

診断で一番大事なのは「誤食の可能性があるかどうか」です。

・古いタイプの保冷剤を噛んでしまった

・不凍液を舐めてしまったかも

・接着剤や洗剤の一部を食べてしまった

こうした情報がとても大切です。動物病院では血液検査や尿検査をして、腎臓や体のバランスが崩れていないかを調べます。

 

治療はできるの?

エチレングリコールを飲んでしまった場合、治療のカギは「時間」です。

飲んでから数時間以内なら、体の中で毒に変わるのを止める治療(特別なお薬やアルコールを使う方法)ができる可能性があります。しかし時間が経って腎臓にダメージが出てしまうと、残念ながら助けることがとても難しくなります。

だからこそ、「もしかして舐めたかも?」と思ったら迷わずすぐに動物病院へ連れてきてください。

 

どう防げばいいの?

エチレングリコール中毒を防ぐために、飼い主さんができることは次の3つです。

  1. 古いタイプの保冷剤や車用の不凍液をペットの届く場所に置かない
  2. 家の中にある製品の成分表示をチェックしておく
  3. 誤って食べてしまったかもしれない時は、すぐに動物病院に相談する

 

まとめ

エチレングリコールは、犬や猫が誤って口にすると短い時間で命に関わるとても危険な物質です。特に怖いのは、最初は軽い症状に見えても、その後急激に悪化してしまうことです。

「ちょっと舐めただけだから大丈夫」と思わずに、少しでも疑わしいときはすぐに病院へ。飼い主さんの早い判断が、大切な命を守ることにつながります。

 

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