猫ちゃんの便秘が続いてる…それってもしかして「巨大結腸症」かも!?

こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回は猫ちゃんに多い病気、「巨大結腸症」についてお話します。

猫ちゃんが数日うんちをしていない、排便時に苦しそうな様子が見られる…そんなときに疑われる病気のひとつが「巨大結腸症」です。

巨大結腸症とは?

巨大結腸症の原因は慢性的に便秘が続いた結果、結腸の運動性が低下してしまい、結腸が拡張してしまう病態のことを指します。

結腸が拡張すると、便が長期間たまり、排泄が困難になるため、慢性的な便秘や食欲不振、嘔吐などの症状が現れます。

原因は何?

結腸が拡張してしまう原因として挙げられるのは慢性の便秘により、結腸に便がたまっていってしまうことが挙げられます。

 

便秘を起こしやすい子の特徴は以下の通りです。

  • 肥満であること
  • 高齢であること
  • 活動性が低いこと
  • 雄であること

長期間の便秘が続くことで、結果的に結腸が拡張してしまうため、早期の便秘の解消が重要となります。

症状

巨大結腸症の主な症状は以下の通りです。

  • 排便回数の減少(2日以上便が出ない)
  • 排便時のいきみ、苦しそうな表情
  • 少量の便しか出ない、もしくは硬くコロコロした便
  • 食欲不振
  • 嘔吐
  • 元気消失
  • 血便、しぶり

症状が進行すると、脱水や電解質異常、腸内毒素の蓄積による中毒症状が現れることもあり、命に関わるケースもあります。

診断方法

動物病院では、以下のような検査を行って診断します。

  • 触診:お腹を触り、硬い便が溜まっているか確認をします。
  • X線検査:結腸の拡張状態や便の溜まり具合を確認します。
  • 超音波検査:腫瘍や異物があるかを確認をします。
  • 血液検査:脱水や電解質に異常がないかを確認します。

治療法

巨大結腸症の治療は、症状の重症度や原因によって異なります

内科的治療(軽度~中等度)

  • 浣腸:硬便を柔らかくして排便を促す
  • 便秘薬・下剤の投与(例:ラクツロースなど)
  • 食事療法:繊維質の多いフードや、低残渣フードなどに切り替え
  • 水分補給・点滴:脱水対策

軽度であれば、これらの治療で改善が見られることがあります。

 外科的治療(重度)

内科治療が効果を示さない場合や、再発を繰り返す場合は、結腸の一部または全部を切除する「結腸切除術」が選択されることがあります。

手術後は軟便が続くケースもありますが、多くの猫が生活の質(QOL)を大きく改善させることが可能です。

予防・早期発見のポイント

巨大結腸症は、便秘の早期対応が非常に重要です。

  • トイレのチェックを習慣にする(排便の有無、便の状態)
  • 水分摂取を促す(ウェットフードの活用、ウォーターファウンテンの設置)
  • 適度な運動を促す
  • 定期的な健康診断

また、「最近うんちが出ていない」「トイレの回数が減っている」と感じたら、早めに動物病院を受診しましょう

まとめ

巨大結腸症は、進行すればするほど治療が難しくなる病気です。しかし、早期発見・早期治療によって、多くの猫ちゃんが快適な生活を取り戻すことができます。

もし「便秘かな?」と感じたら、それが単なる便秘ではない可能性もあります。排便の悩みは軽視せず、ぜひ一度、動物病院でご相談ください。


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