2025/05/27
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
「毛玉を吐いているけど、これって大丈夫なの?」と心配になったことはありませんか?猫の飼い主さんなら、日常的に見かける光景かもしれませんが、実はそれ毛球症という病気のサインかもしれないのです。
今回は猫の毛球症についてお話します。
毛球症(もうきゅうしょう)とは?
毛球症とは、猫が自分の毛を舐めることで飲み込んだ毛が胃や腸にたまり、塊(毛球)となる病気です。通常、猫は毛を飲み込んでも、ほとんどは便として排出されます。しかし、毛がたまりすぎると、排出されずに胃や腸に詰まってしまいます。この毛球が原因で、消化不良や吐き気、便秘などの症状が現れるのです。
毛球症の主な症状
毛球症の症状にはいくつかの特徴があります。以下の症状が見られた場合、毛球症の可能性があります。
嘔吐
毛球症で最もよく見られる症状です。毛玉を吐いたり、泡や未消化の食べ物を吐くこともあります。特に食後に頻繁に吐く場合は注意が必要です。
食欲の低下
胃や腸に毛が詰まると、不快感が増し、食欲が落ちることがあります。猫が食べたがらない場合は、毛球症の可能性を考慮して受診を検討しましょう。
便秘または下痢
毛球が腸に詰まることで、便がうまく排出されなくなり、便秘になることがあります。一方で、腸が刺激されて下痢を引き起こすこともあります。
元気がない、隠れる
普段より元気がなくなったり、隠れるようになった場合も毛球症のサインかもしれません。特に食欲が低下して元気がない場合、早期に獣医師に相談することが重要です。
毛球症の原因とは?
毛球症の原因は主に猫が毛を飲み込むことにありますが、以下の要因が関係しています。
1. グルーミング
猫は一日に何時間も毛づくろいをします。このときに抜け毛を飲み込んでしまいます。特に長毛種の猫は毛が多いため、飲み込む毛の量も増えます。
2. 換毛期の影響
猫には春と秋に換毛期があります。この時期は特に毛が抜けるため、普段よりも多くの毛を飲み込んでしまうことになります。春(3月~5月)の換毛期には冬毛から夏毛に生え変わるため、抜け毛が増えます。秋(9月~11月)も夏毛から冬毛への換毛が進み、大量の毛が抜けます。
換毛期に毛球症が増えるのは、この時期に猫が多くの毛を飲み込むためです。換毛期に入ったら、普段以上に気をつけてケアを行う必要があります。
3. 長毛種の猫
ペルシャやメインクーンなどの長毛種は、被毛が多く、絡まりやすいため、毛球症になりやすいです。短毛種でも換毛期には注意が必要ですが、長毛種は特に要注意です。
4. ストレスや病気
猫がストレスを感じてグルーミングを過剰に行う場合や、皮膚の病気がある場合、毛球症が発生しやすくなります。また、腸内の調子が悪い場合にも毛球症が悪化することがあります。
毛球症の診断と治療
毛球症の診断には、問診や身体検査を行い、その後レントゲン検査や超音波検査を使って、毛球が胃や腸にたまっているかどうかを確認します。
もし毛球が腸に詰まってしまっている場合、点滴や制吐剤などの治療が行われます。さらに、重度の場合には内視鏡や開腹手術によって毛球を取り除く必要があることもあります。
毛球症の治療は、早期に行うほど治療が簡単で済みます。嘔吐や便秘が続く場合、猫の元気がない場合は、早めに動物病院を受診することが大切です。
毛球症の予防法|家庭でできるケア
毛球症は、日常的なケアで予防できます。以下の対策を取り入れ、猫の健康を守りましょう。
1. 毎日のブラッシング
特に換毛期(春・秋)は、毎日のブラッシングを習慣にしましょう。抜け毛を取り除くことで、飲み込む毛の量を減らすことができます。長毛種の猫は毎日ブラッシングが必要です。
ブラシの種類も大切で、猫が嫌がらないタイプのものを使いましょう。ブラッシングは猫とのスキンシップにもなり、猫の信頼を深めることができます。
2. 毛玉ケアフードを活用
毛玉ケア専用のキャットフードには、毛の排出を促す成分が含まれています。特に換毛期には、毛玉ケアフードを与えることで毛球症の予防ができます。
3. 水分補給を促す
水分不足は便秘を引き起こし、毛球症を悪化させます。ウェットフードを使ったり、自動給水器を設置して猫が水を飲みやすい環境を整えてあげましょう。
4. ストレスの軽減
猫が退屈したりストレスを感じると、過剰に毛を舐めることがあります。キャットタワーやおもちゃを使って猫の遊び場を提供し、ストレスを減らしてあげましょう。
まとめ|毛球症は早期発見と予防で防げる!
毛球症は、日常のケアや早期の対応で十分に予防できる病気です。特に換毛期は注意が必要ですが、毎日のブラッシングと毛玉ケアフードの活用、そして水分補給を心がけることで、毛球症のリスクを大きく減らすことができます。
もし「最近毛玉をよく吐く」「食欲がない」「元気がない」といった変化が見られたら、それは毛球症のサインかもしれません。早めに動物病院を受診することで、猫ちゃんの負担を減らし、早期に回復することができます。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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