短頭種の呼吸が苦しそう…短頭種気道症候群について

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こんにちは!

世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です🌳

今回は短頭種気道症候群についてお話します。

 

短頭種気道症候群とは

短頭種気道症候群鼻や喉などの呼吸器の構造が原因で空気の通り道が狭くなっている状態です。

短頭種気道症候群では以下の状態になっています。

外鼻孔狭窄

軟口蓋過長

気管低形成

喉頭小嚢の外転

喉頭虚脱

これらのうちひとつもしくは複数により呼吸症状を呈します。

 

短頭種気道症候群の症状

上部気道が閉塞した状態によって、ガーガーとガチョウのような特徴的な呼吸音や呼吸困難、発熱や興奮などが見られます。また、熱中症になりやすいです。

これらの症状だけでなく、呼吸や嚥下(えんげ:飲み込む動作)がうまくいかないことで、嘔吐や逆流、下痢といった消化器症状も見られることがあり、注意が必要です。

 

予防的手術の重要性

当院では若い時期(生後4か月~)軟口蓋切除・外鼻孔拡張の手術を行うことを推奨しています。

避妊・去勢手術と同時に軟口蓋切除・外鼻孔拡張の手術を行うこともあります。

短頭種気道症候群は進行性の疾患です。

短頭種のガーガーとした呼吸による刺激が喉の周りの組織を変性させます。

組織の変性が起こってしまうと、元の柔らかい組織に戻ることはありません。

この場合、手術だけでは十分な治療効果が得られなかったり、手術自体のリスクが高くなる可能性があります。

そのため、変性が起こる前に手術を行うことが最善の選択肢となります。

 

治療方法

軟口蓋切除は半導体レーザー、外鼻孔拡張は炭酸ガスレーザーを使用しており、ワンちゃんの負担が少なくなるように注意しながら手術を行っています。

ご自宅の方が落ち着くケースが多いですので、基本的には日帰りの手術です。

(状態によっては1泊入院することもあります。)

 

症例写真

実際に外鼻孔拡張術と軟口蓋切除術を行ったわんちゃんです。

外鼻孔拡張術

↓手術前の鼻の孔です。

 

↓手術後の鼻の孔です。

炭酸ガスレーザーにより鼻の穴が広くなりました。

 

軟口蓋切除術

↓手術前の軟口蓋です。

 

↓手術後です。

   

気道を塞いでいた軟口蓋を切除することで呼吸状態が改善します。

 

まとめ

短頭種気道症候群は短頭種のわんちゃんの呼吸に大きく影響する病気です。

早期の手術がわんちゃんの長期的な健康に大きく寄与します。

気になることがありましたらご相談ください。

 

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