迎えたばかりの子犬がぐったり!?もしかして…犬パルボウイルス感染症かも!?

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こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

犬の命に関わる感染症の中でも、特に注意が必要なのが犬パルボウイルス感染症(CPV感染症)です。

子犬に多く、急激に症状が悪化することがあり、動物病院でも最も重症化しやすい感染症のひとつです。

そんな犬パルボウイルス感染症について今回は詳しくお話したいと思います!

 

犬パルボウイルス感染症とは?

原因となるのは犬パルボウイルス(CPV)という非常に強いウイルスです。

環境中で1年以上も生存でき、消毒にも強いことから「とても感染力が高いウイルス」として知られています。

特に注意が必要なのはCPV-2というタイプで、

これは激しい胃腸炎を起こし、命に関わることもあります。

また、変異型の CPV-2a/2b/2c は犬だけでなく猫や野生動物にも影響を与えることが知られています。

どこで感染するの?

主な感染経路は

「感染犬のうんちや嘔吐物」

との接触です。

・散歩中に感染犬の排泄物を踏んだ

・保護犬施設での接触

・多頭飼育での集団感染

・迎え入れたばかりの子犬がすでにウイルスを持っていた

といったケースで広がることが多く、特に免疫力の弱い子犬(4〜12週齢)は感染しやすいです。

症状は?

感染後、4〜14日の潜伏期間を経て症状が現れます。

代表的な症状は次のとおりです。

激しい嘔吐

食べてもすぐに吐く、胃液や泡だけを吐くなど。

水のような下痢・血便

腸の粘膜が大きく傷つくため、血が混じったり非常に悪臭が強くなります。

ぐったりする(元気がない)

食欲がない

発熱

症状が進むと『脱水・ショック・敗血症』につながり、命の危険が高くなります。

一方で、パルボウイルスは白血球数の大幅低下を起こすため、免疫力が極端に弱まり、他の感染症も併発しやすくなります。

診断方法

動物病院では次の方法で診断していきます。

① 臨床症状からの判断

嘔吐・下痢・元気消失など“典型的”症状を確認。

② うんちを使ったウイルス検査(抗原検査)

動物病院で短時間で結果が出るキット。

感染後4〜7日前後で陽性が出やすいです。

③ PCR検査

より感度が高い検査。ただし結果まで数日かかります。

④ 血液検査

・白血球数の減少

・低血糖

・脱水

・低アルブミン

など、全身状態を確認します。

重症度の判定や治療方針に欠かせません。

治療

パルボに効く「特効薬」が存在しないため、

入院治療による集中サポートが命を救うポイントになります。

治療は次のような内容が中心です。

① 輸液(点滴)による脱水改善

嘔吐や下痢で失われた水分・電解質を補い、ショックを防ぎます。

② 抗菌薬(抗生剤)

腸のバリアが壊れて細菌が血液に入りやすくなるため、

敗血症(命に関わる状態)を防ぐ目的で使用します。

③ 制吐薬(吐き気止め)

吐き気を抑えることで栄養補給を進めやすくなります。

④ 痛みのコントロール

腸炎でお腹の痛みが強くなるため、鎮痛薬を使用します。

⑤ インターフェロン療法(必要に応じて)

免疫の働きをサポートする目的で使うことがあります。

⑥ 栄養管理(早期の経口栄養)

24〜72時間以内に少量の栄養を入れ始めると生存率が上がると言われています。

生存率と予後について

治療の有無で予後は大きく変わります。

無治療の場合:生存率 約9%

非常に危険な状態です。

適切な治療を行った場合:生存率 80〜95%

早期治療が鍵です。

特に入院24時間後に

・白血球数4500/μL以上

・リンパ球1000/μL以上

であると予後が良いと言われています。

逆に、

・低アルブミン血症

・低コレステロール

・CRP高値

などは重症化のサインとされています。

予防方法は?

ワクチンが最強の予防法です!

パルボウイルスはワクチン接種で確実に予防ができます。

特に子犬の時期は、母犬から受け取った移行抗体が減るタイミング(生後6〜12週齢)で感染リスクが高まります。

■ 子犬のワクチンスケジュールの目安

・生後6〜8週齢

・10〜12週齢

・14〜16週齢

の計3回が基本。

成犬になったら年1回の追加接種で免疫を維持します。

飼い主さんが気をつけるべきポイント

✔ 子犬を迎えたらすぐにワクチンプランを相談

✔ 外出はワクチンが完了してから

✔ うんち・吐物に直接触れない

✔ 多頭飼育なら隔離を徹底

✔ 消毒は「次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)」が有効

パルボウイルスは正しい知識と予防で防ぐことができる病気です。

まとめ

犬パルボウイルス感染症は、

子犬の命を奪う可能性がある非常に危険な感染症”ですが、

ワクチンによって確実に防げる病気でもあります。

もし嘔吐や下痢が続く、ぐったりしているなどの症状が見られた場合は、

「もしかしてパルボウイルスかも…?」

と考え、早めに動物病院を受診してください。

早期治療が、愛犬の命を守る最大のポイントです。

 

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