【歯科症例】永久歯が埋まっているかも⁉ 子犬の歯科レントゲンの重要性について🦷

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こんにちは!

世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です🌳

今回は子犬での歯科レントゲンの重要性についてお話します。

子犬での歯のトラブルとしては乳歯遺残が代表的であり、乳歯の確認に歯科レントゲンが重要です。

 

 

乳歯遺残って何?

犬の乳歯は、生後4〜6か月ごろに永久歯へと生え変わります。

しかし、中には乳歯が抜けずに残ってしまう「乳歯遺残(にゅうしいざん)」という状態になることがあります。

特に小型犬短頭種チワワ、トイプードルなど)に多くみられます。

 

どうして問題なの?

乳歯と永久歯が同時に並ぶと、以下のような問題が起こりやすくなります。

歯並びの異常(不正咬合)

歯垢や歯石がたまりやすくなる

歯周病や歯肉炎のリスクが上がる

永久歯の発育障害

 

見た目では分かりにくい歯の根っこの状態や乳歯の生え方を確認するために、歯科用レントゲンが非常に有効です。

見た目では正常に見えても、実は歯が埋まっているということもあります。

歯科レントゲンは口の中にセンサーを入れて撮影するため麻酔下でないと撮影が難しいです。

当院では、避妊・去勢の際に歯科レントゲンを行うことが多いです。

 

症例①

生後半年のポメラニアンの女の子です。

避妊手術と同時に全ての歯のレントゲンを撮影しました。

すると、右下顎の6番目と7番目の歯で乳歯遺残があり、永久歯が乳歯に覆われてうまく萌出できていない状態でした。(画像の赤矢印の歯)

見た目では乳歯の先端(歯冠部)だけが見えている状態だったので気づきにくいですが、レントゲンでは一目瞭然です。

邪魔になっている乳歯を抜き、その後無事に永久歯が生えました。

 

 

症例②

生後半年のMixの女の子です。

この子も避妊手術と同時に全ての歯のレントゲンを撮影しました。

見た目上は下顎の5番目の歯は生えていませんでした。

しかし、レントゲンを撮ってみると5番目の歯は横向きに生えており、顎の骨に埋まっている状態でした。(画像の赤矢印の歯)

このように顎の骨に埋まっている歯は「埋伏歯」といいます。

埋伏歯を放置していると含歯性嚢胞という膨らみができてしまいます。

今回のような歯科レントゲンの撮影が病気の早期発見につながります。

 

まとめ

今回は2例を紹介しましたが、歯科レントゲンによって適切な歯の処置を実施できている子がたくさんいます。

当院では避妊・去勢手術の際に歯が生え揃っていなかったり(犬は永久歯が42本)、乳歯が残っている場合には歯科レントゲンを撮影します。

子犬時代の適切な歯の処置が、成犬になってからも重要となります。

 

【関連する記事はこちら】

埋伏歯による含歯性嚢胞の症例

歯科症例?乳歯?

子犬の歯が2本並んでいる…乳歯遺残について

 


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