呼吸が苦しそうで元気がない……気胸かも!?

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こんにちは!世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です。

今回は胸部のケガをしたときに起こりやすい気胸についてご紹介します。

 

気胸とは?

気胸(ききょう)とは、胸の中にある肺の周りの空間(胸腔)に空気が漏れ出してしまう状態を指します。

本来、肺は胸腔内の陰圧によってふくらんでいますが、そこに空気が入り込むと肺がしぼんでしまい、呼吸がしづらくなります。

 

気胸の原因

犬や猫における気胸の原因はさまざまです。

外傷性気胸

交通事故や落下、咬傷などによる胸部の損傷が原因となります。

胸部に外傷を負った犬の約50%で気胸が認められたという報告もあります。

 

自然気胸

・気腫性肺嚢胞:肺にできた小さな嚢胞や異常部位が破れます。

・肺腫瘍

・肺膿瘍

・感染性肺炎

・寄生虫の感染(フィラリア、肺吸虫、肺条虫)

 

医原性気胸

・気管支鏡検査

・気管穿孔

・肺穿刺

・呼吸管理時の肺の過膨張

などがあります。

 

主な症状

気胸が起こると、次のような症状が見られます。

呼吸が速く浅い

苦しそうに口を開けて呼吸する

落ち着きがなく、不安そうにする

チアノーゼ(舌や歯ぐきが紫色になる)

症状は空気の漏れ方や量によって軽度から重度までさまざまです。

重度の気胸の場合、ショック状態に陥ることもあります。

 

診断方法

身体検査

聴診で呼吸音の減弱を確認します。

レントゲン検査

肺がしぼんで胸腔に空気があることを確認します。

胸腔穿刺

実際に針で胸腔から空気を抜き、診断と治療を兼ねることもあります。

 

治療方法

酸素吸入

呼吸状態を安定させます。

胸腔穿刺・ドレナージ

胸腔内の空気を抜く処置を行います。

鎮静下、場合によっては麻酔下で行うこともあります。

外科手術

原因となる肺の異常部位や腫瘍などを切除する必要がある場合もあります。

 

まとめ

気胸は呼吸困難を引き起こす危険な状態です。

早急な診断と治療が必要になります。

咳が続く、急に呼吸が苦しそうになったなどの症状が見られたら、すぐに動物病院にご相談ください。

 

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