2025/11/26
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
犬の慢性表層性角膜炎について
犬の目が「白っぽく濁ってきた」「黒目に赤い筋が見える」「最近しょぼしょぼしている」など
そんなときに疑われる代表的な角膜疾患のひとつが慢性表層性角膜炎です。
進行すると視界を遮るほどの色素沈着が広がり、最悪の場合視覚障害につながるため、早期診断と継続治療が欠かせません。
今回はそんな慢性表層性角膜炎についてご紹介します!

慢性表層性角膜炎とは?
明確な原因は判明しておらず、角膜の表層に慢性的な炎症が起きることにより
- 充血
- 白く混濁する
- 茶色や黒の色素が沈着する
といった変化が生じる疾患です。
明確な原因は明らかとなっておりませんが、体の中の免疫が誤って角膜を異物と判断し、自己免疫的に攻撃してしまうことが原因と考えられています。
そのため、結膜炎のように「治って終わり」ではなく、一生にわたる管理が必要な“慢性疾患”に分類されます。
どんな犬に多い?
好発犬種
- ジャーマン・シェパード・ドッグ(またはそのミックス犬)
- グレーハウンド
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー など
こんなサインは要注意!
痛みが強くないケースも多く、飼い主様が気付きにくい病気です。
【初期】気付きにくいが重要なサイン
- 黒目の外側(耳側)がうっすら白く濁る
- 角膜表面に赤い血管が少し見える(軽度充血)
- 涙や目やにが増える
この段階で気づいて治療することができれば、進行を大幅に抑えられます。
【進行期】治療を急ぐべき症状
- 血管が角膜全体に広がる(重度充血)
- 茶〜黒の色素が大きく広がる
- 視界がぼやける、物にぶつかる
- 光に対して反応が鈍くなる
最終的に、視覚障害(失明に近い状態)をもたらすこともあります。
予後
慢性表層性角膜炎は完治することのない疾患です。
しかし、
- 点眼を継続する
- 紫外線対策を行う
- 動物病院で定期的にチェックする
これらを行えば、多くの子で視力を保ったまま生活することが十分可能です。
ただ逆に、治療を中断してしまうと、数週間で悪化するケースもあり注意が必要です。
「見た目が改善しても治ったわけではない」
これは治療ににおいて最も重要なポイントです。
まとめ
- 慢性表層性角膜炎は犬の免疫が関与しているとされる角膜疾患
- 紫外線は進行を早める環境因子
- ステロイド+免疫抑制点眼が治療の中心
- 治療は「良くなったら終わり」ではなく生涯管理
- 継続治療により多くの犬が視力を維持して生活できる
「黒目が白い気がする」「外側から濁りが広がってきた」
このような症状や何かお心当たりがある場合は、早めの治療をおすすめいたします。
また、当院では眼科専門病院への紹介も行っております。お気軽にご相談ください!
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