2025/05/19
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回は「口蓋裂(こうがいれつ)」という病気についてお話します。
子犬や子猫と暮らしていると、「ミルクを飲むのが下手かも?」「よく咳をする」「くしゃみが多い」など、気になる様子が見られることがあります。
そんな時に、一つの原因として知っておきたいのが「口蓋裂」という病気です。
口蓋裂ってどんな病気?
口蓋裂とは、上あご(口蓋)に裂け目がある状態です。
本来であれば、口の中と鼻の中はしっかりと分かれているはずですが、口蓋裂があるとその仕切りがうまく形成されず、口と鼻がつながってしまいます。
その結果、食べ物や飲み物が鼻に流れ込みやすくなり、呼吸や摂食にさまざまな影響を与えます。
症状の一例
口蓋裂のある子犬・子猫では、次のような症状が見られることがあります。
- ミルクや水が鼻から出てくる
- 飲食後に咳き込む・むせる
- くしゃみや鼻水が多い
- 体重が増えにくい、成長が遅い
- 呼吸が苦しそうに聞こえる(鼻が詰まったような音)
- 発育が遅い
こうした症状が続く場合は、ミルクやフードが誤って気管や肺に入ることで誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を起こすリスクもあります。肺炎は命に関わることもあるため、早期の対応がとても重要です。
どんな原因で起こるの?
口蓋裂は、ほとんどが生まれつきの異常(先天性)です。
胎内で上あごの部分がうまくくっつかずに裂けたままになることで、出生時からすでに口蓋裂の状態になっていることがあります。
とくに小さい頃は目立ちにくいため、ミルクを飲む様子や体の発育に注意を払うことが大切です。
治療法はあるの?
口蓋裂は、外科手術によって裂けた部分をふさぐ治療が行われます。
ただし、子犬や子猫の体が小さすぎるうちは麻酔や手術のリスクが高いため、ある程度の体力と体重がつくまで待つ必要がある場合もあります。
その間は、食事の与え方を工夫して誤嚥を防いだり、肺炎が疑われる場合はその治療を並行して行ったりします。
また、裂け目の大きさや位置によって手術の難易度も異なりますので、専門的な検査と診断が不可欠です。
飼い主さんにできること
おうちでの様子から口蓋裂を疑うのは難しいかもしれませんが、症状が見られた場合には早めに動物病院を受診されることをおすすめします
このような症状は、口蓋裂に限らず、ほかの病気が関係している可能性もあるため、いずれにしても早期診察が大切です。
最後に
口蓋裂は、外から見ても分かりにくい病気ですが、子犬・子猫の成長や命に関わる大切な問題です。
「なんとなく元気がない」「哺乳がうまくいかない」など、ちょっとした気づきが早期発見につながります。
飼い主さんが日々の様子をよく観察してあげることが何よりの予防になります。
「もしかして?」と感じることがあれば、ご相談ください。
早めの診断と適切な対応が、その子の健やかな成長を助ける大きな一歩になります。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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