エナメル質形成不全/石灰化不全とは?

こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

今回はわんちゃんに起こりやすい歯科疾患であるエナメル質形成不全/石灰化不全について紹介したいと思います。

どんな病気?

エナメル質形成不全とは、犬や猫の歯を守るエナメル質の層が欠損、又は不完全に発達してしまう病気です。

石灰化不全はエナメル質の形成の後半で、石灰化という機能が上手く働かず、エナメル層自体が歯からが剥がれやすくなってしまう病気のことです。

発症の原因

子犬、子猫の際、エナメル質を形成する時期に形成する組織に障害を起きることによって発症します。

幼齢期にジステンバーウイルスなどの疾患にかかることや、特定の抗生剤を使用することで形成が阻害される場合があります。

どんな症状がおきるのか?

エナメル質の形成時に起きる障害の場合は一般的に前歯(前臼歯4本)以外の歯に起きます。

作られる際に異常が起きた場合、エナメル質があるところは白く滑らかで硬い表面ですが、ざらざらとしてで黄褐色がかったような色の歯がみられます。

エナメル質が完全につくられずにざらざらした表面のみが露出してしまっている事も症例としてあります。

このような症状がみられると二次的に不安視される症状として以下の三つがあげられます。

過敏症による食欲低下

歯の表面を保護するエナメル質がなくなってしまっている状態のため、歯に対する刺激を過敏に感じてしまう過敏症の原因になる可能性があげられます。

歯髄炎の可能性

歯を守る硬いエナメル質が欠損してしまうため、歯の中心部の歯髄(しずい)に細菌が入り込み、炎症をおこしてしまう歯髄炎の原因になる可能性もあります。

 

歯石、歯垢がたまりやすくなる

ざらざらとした表面により急速に歯垢、歯石が溜まり、口臭や口の衛星面の悪化が不安視されます。

診断方法

視診による診察

歯の状態を症状などの関係性を目安にエナメル質の欠損がないか診察します。歯の状態に異常所見がみられる場合、レントゲンなど詳しい検査に進みます。

 

レントゲンの撮影

全身麻酔をかけ、歯の一本一本丁寧にレントゲン撮影を行います。

 

治療方法

一般的には全身麻酔をかけて手術を行います。

エナメル質が脆い部分はスケーラー(歯石除去の機械)を用いて剥がれやすいエナメル質を剥がし、レジンという光で硬化する特殊なコーティング剤で表面を保護します。

これにより、歯の芯の部分である歯髄への細菌の侵入を防ぎ、歯の表面を滑らかにすることができます。

また、程度によっては抜歯が必要になることもあります。

まとめ

エナメル質形成不全はそのままにしておくと他の疾患にかかりやすくなるリスクのある病気です。

早期発見し、適切な処置を行い動物たちの健康を維持していくことが大切です。

 

 

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けいこくの森動物病院  世田谷犬猫歯科

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