2025/05/30
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回はわんちゃんに起こる「クラスⅣ不正咬合(偏位咬合)」という歯科疾患についてお話ししたいと思います!
どんな病気?
クラスⅣ不正咬合(偏位咬合)とは、下顎の一方の骨が反対側よりも短くなってしまった起きる不正咬合(間違った噛み合わせ)のことを指します。
不正咬合による犬猫の身体への直接的なデメリットは少ないですが、重度の不正咬合の場合は歯肉にダメージを与えるなどの影響が存在する場合があります。
原因
クラスⅣ不正咬合の原因は殆どの場合が遺伝による影響だと言われています。
その為明確に発症を防ぐ対策が存在しないのが現状です。
起こり得る症状
クラスⅣ不正咬合は、軽度の場合は見た目(噛み合わせ)のズレのみのため、目に見えた悪い症状は存在しません。
しかし、重度の疾患となると、以下のような症状が現れる場合が存在します。
歯肉の傷つきによる疼痛、出血
大きくズレてしまった歯が直接歯肉に当たってしまい、出血や恒常的な疼痛がでてしまう可能性があります。
傷口からの細菌感染
上記と同じくズレてしまった歯による刺激で歯肉が傷付き、傷口から細菌感染を起こしてしまう可能性があります。
これらによって外傷性の歯髄炎や歯根膜疾患などにつながる場合がある為、注意が必要です。
いつ発症する?
噛み合わせの病気の為、後から発症することはあまりありません。ではいつ気づく事が多いのでしょうか?
一般的に軽度のクラスⅣ不正咬合は見た目の問題のみのため、食欲元気共に問題ない事が多く、病院で見つかることも少ないです。
重度の場合は歯肉からの出血や口を痛がる(疼痛反応)ことから診察を受け、視診によりこの病気が発覚する事が多いです。
治療方法
この病気は一般的に見た目や症状に問題がなければ治療は必要がありません。
但し重度の疾患により実際に症状が出てしまっている場合は積極的な治療をおすすめしています。
当院では以下の二つの治療法を選択される事が多いです。
生活歯髄切断
不正咬合によって歯肉に接触してしまっている歯の当たる部分(歯冠)を切除します。その時歯髄(歯の神経や血管)が表面に露出しないように歯の表面を保護する処置法です。
歯の接触する部分のみを切断するため、見た目の変化が少ないことが利点です。
抜歯
歯肉に傷をつけてしまっている原因である歯を抜いてしまう処置法です。
まとめ
見た目や症状に問題がなければ、クラスⅣ不正咬合は治療の必要がないことも多いですが、痛みや外傷がある場合は適切な処置が大切です。気になる場合は早めに獣医師に相談しましょう。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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