【歯科症例】猫の歯周病治療

こんにちは!

世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です。

今回は猫さんの歯周病治療の例をご紹介します。

 

症例

症例は、推定5歳のmix猫さん。もともと保護猫で、歯が急に抜け落ちたとのことで来院されました。

診察したところ強い口臭歯肉炎歯肉の喪失がみられました。

重度の歯周病と判断し、全身麻酔下での歯科検査と治療に進みました。

 

歯科処置

全身麻酔下で歯科レントゲン撮影を行います。表面からは見えない歯根や顎の骨の様子が確認できます。

口の中に専用のセンサーを入れて撮影するため、猫ちゃんでは麻酔をかけないと実施できない検査です。

また、歯を1本ずつ確認して歯周ポケットの深さや揺れ、歯肉からの出血の有無などを確認します。

↑歯科レントゲン画像です。炎症が強いせいで歯を支える顎の骨(歯槽骨)が溶けてきていました。あまりの炎症の強さのせいで、歯そのものも溶け始めている部分があることもわかりました。

今回は相談の上、罹患歯の抜歯を行いました。

治療後は、口臭も無くなり食欲も以前より増したとのことでした。

 

治療後について

歯周病は、歯が存在する限りは根治することがありません。どれだけ軽い状態で維持していけるかが重要です。

特に猫ちゃんは口の違和感から食欲が落ちることも多く、早期に発見して治療することが大切です。

毎日歯磨きができれば理想的ではありますが、猫ちゃんの場合はなかなか難しい子が多いこともあり、定期的に歯科検診を受けていただき、必要があれば毎年歯科治療を実施することもおすすめします。

 

 

 

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