犬猫の飼い主さん必見!「鉤虫症」ってどんな病気?

  • HOME
  • ブログ
  • 犬猫の飼い主さん必見!「鉤虫症」ってどんな病気?

 

こんにちは!

けいこくの森動物病院です🌳

今回は、犬や猫に多くみられる寄生虫のひとつ「鉤虫(こうちゅう)」による病気=鉤虫症(こうちゅうしょう)についてご紹介します。

「ただの下痢かな?」と見逃してしまうと、命に関わることもあります。

とくに子犬・子猫を飼い始めた方には、ぜひ知っておいていただきたいと思っています!

鉤虫ってどんな虫?

鉤虫は、犬や猫の小腸(特に空腸)に住み着く寄生虫です。

名前の通り、「鉤(かぎ)」のような口を持ち、腸にかみついて血を吸うという特徴があります。

とても小さい虫ですが、吸血によって体に大きなダメージを与えることも。

特に免疫力の弱い子犬・子猫では重症化しやすく、注意が必要です。

↑実際はヤマビルを細長くしたような見た目をしています。

鉤虫はどうやってうつるの?

鉤虫の感染ルートは意外と多く、以下のようなケースがあります。

口から感染(経口感染)

 → 土や水、他の動物のうんちに触れたあとに口に入ってしまう。

皮膚から感染(経皮感染)

 → 地面などを歩いたときに、皮膚から体内に入り込む。

母親からうつる

 → 胎盤や母乳を通して感染することもあります。

特に、外でよく遊ぶ子や、野良猫だった経験のある子は要注意です。

家の中で飼っていても、靴の裏についた土や、他のペットとの接触など、完全に防ぐのは難しい寄生虫です。

どんな症状が出るの?

鉤虫が腸に寄生すると、血を吸ったり腸の壁を傷つけたりすることで、以下のような症状が現れることがあります。

主な症状

  • 黒っぽい便(タールのような色)
  • 元気がない
  • 下痢や軟便が続く
  • お腹が痛そうにしている
  • 貧血(歯ぐきや舌が白っぽくなる)
  • 体重がなかなか増えない(特に子犬・子猫)

特に子犬や子猫では進行が早く、命に関わることもあります。

「うちの子、最近元気がないな…」

「お腹が緩いのが続いてる…」

そんな時は、鉤虫症も疑ってみる必要があります。

診断方法は?

基本的には、便を検査して、鉤虫の卵を探します。

ただし、感染したばかりの頃はまだ卵が出てこないこともあるため、症状から総合的に判断することもあります。

特に子犬子猫では、卵が見つかる前に症状が出てしまうこともあるため、少しでも気になることがあれば早めの受診をおすすめします。

治療方法は?

鉤虫症の治療は駆虫薬(くちゅうやく)の投与です。

また、鉤虫によって貧血や栄養不良が起きている場合には、鉄剤や栄養サポートが必要になることもあります。

治療後は再検査をして、ちゃんと虫がいなくなったか確認することが大切です。

鉤虫症は予防できる?

はい、予防できます!

以下のポイントを押さえておきましょう。

予防のポイント

  1. 定期的な便検査と駆虫
     → 特に子犬・子猫の時期は定期的なチェックが大切です。
  2. 清潔な環境を保つ
     → 土や砂がある場所は要注意。排泄物はすぐに片づけましょう。
  3. 外に出すときは注意
     → 他の犬や猫との接触、地面のにおいをかぐなど、感染リスクのある行動を把握しておく。
  4. 母犬・母猫のケアも大切
     → 胎盤や母乳から感染することもあるため、繁殖前の健康管理も重要です。

まとめ

鉤虫症は誰にでも起こりうる寄生虫感染症です。

でも、きちんと予防・治療すれば、怖い病気ではありません。

特に、

  • 外に出る機会が多い
  • 最近迎えたばかりの子犬・子猫
  • 黒い便や元気のなさが気になる

といった場合は、なるべく早めにご相談ください。

大切な家族を守るためにも、「おかしいな」と思ったら、お気軽にご相談ください。

【関連記事】

ジアルジア症にご注意を!/子犬の寄生虫症

トリコモナス症について

東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。

。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。

けいこくの森動物病院  世田谷犬猫歯科

〒158-0082

東京都世田谷区等々力1-34-18

シュロス等々力1F

TEL:03-3704-1014

。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。